かこむ窓ひらく窓

2015-12-16 10.07.37

〈木工事真っ最中の現場で、その窓の効果を確認してきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日も昨日に引き続き、建設中の木想家の現場へお邪魔しました。今日は高槻市で木工事が進行中の現場です。作業をしておられた木谷棟梁とも、少しお話してきましたよ。

 

上棟式に出席して以来、久しぶりの現場。サッシも取り付けられ、断熱材もほぼ入って、だいぶ家らしくなってきた感じ。そして、2階の広い「家族の間」に、特徴的な2種類の「隅の窓」が姿を現していました。

 

ひとつは、冒頭の写真の窓。掃出し窓が2つ、建物の「入り隅」の位置に取り付けられていますね。間取りとしては、手前がダイニング、向こう側がリビングになります。そして、今はまだありませんが、このL型に挟まれた部分は、バルコニーデッキになるんです。

 

ここは、バルコニーデッキを部屋で挟み込むように配置することで、さらに「アウトドアリビング」という感じを出し、そこも部屋の広さとして感じられるように、という意図があります。そのための「場所を囲む窓」だといえるでしょう。

 

そしてもうひとつがこちら。

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こちらは同じ2つの窓が、建物の「出隅」に取り付けられています。畳の間に位置するこの北側の窓は、道路の位置関係から、最も周辺への「抜け」が確保できる方向へと設けられています。光や眺望、風へと「空間を開く窓」なんですね。

 

同じように、2つの窓が建物の隅に設けられていても、それが入り隅か出隅かによって、ずいぶんその意味合いは違ってきます。「かこむ窓」と「ひらく窓」、どちらとも、とても魅力的な「隅の窓」になり得る。

 

もちろん、建物の隅角部は壁であるほうが、構造上は一般的です。しかし、全体の構造的なバランスの中で調整しながら一部を崩してでも、こうした「隅の窓」は空間をとても魅力的にしてくれる、そう想います。

 

しかし、どんな場合にでも隅の窓がいいわけではありません。あくまでも、周辺環境と建物との関係によって、そうした方がいい場合がある、というものです。敷地のもつ特徴、周囲とのバランスを無視して、ただそういう窓を設けても効果は望めないでしょう。

 

この敷地では、北側には「ひらく窓」で北西から周りを取り込み、南側には「かこむ窓」で外と中の一体感をつくりながら南西へ抜く、という操作が、共に効果的であったということですね。今日はその2つの「隅の窓」が、想定通りに機能してくれそうだと確認できました。

 

現場が進み、こうして色んな想いを現実で確認していくことは、ちょっと怖い、でもとても心躍るような、そんな瞬間。プランをつくった家が出来ていくとはそういうことだし、それが私のやり甲斐でもあるんです。


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