可愛いルーシー

2016-01-08 15.32.11

〈ふらっと入ったお店でのうつわとの出会いもまた、嬉しいものです。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

また、うつわを買ってしまいました…。私の場合、買う時はいつも一目惚れで、今回も同様。外出の帰りのちょっとした時間、ふらっと立ち寄った事務所近くのうつわのお店で、それは待っていたんです。

 

お店は「うつわ クウ」さん。入るのも今日で三回目くらいでしょうか。冒頭の写真のうつわ、「こどもめしわん」となっていました。作者は「はしもとさちえ」と書いてあります。

 

青と緑の入った鼠色という感じの、実に微妙な色合い。一部釉が垂れた部分の色の変化。そして口辺の焦茶色、そこから鼠色に溶けていく薄い茶色のグラデーション。

 

写真にはその微妙な部分が写らないのが残念、でもいっぺんで気に入りました。そして、この作者のことは全く知りませんでしたが、その色合いの微妙さと、この横から見たいい感じのフォルムから、ちょっと連想する陶芸家がいたんです。

 

それは20世紀後期のイギリスを代表する陶芸家、ルーシー・リー(1902-1995)です。私も大好きな彼女の作品は、その薄いつくりと軽やかなフォルム、そしてなんとも言えない色彩の妙、まさに彼女にしかつくれない独自の世界をもつ器です。

 

もちろん、ルーシー・リーの作品をご覧になれば、その「切れ味」が全く違うことは一目瞭然です。でも、何というか、ルーシー・リーの陶芸をもっと穏やかに可愛らしくしたような、手に取って親しみやすくしたような、そんな良さをこのうつわに感じました。

 

うつわを持ってうきうきと事務所に帰り、早速この作者のことを調べてみます。「誰々の作だから買う」というのはまったくないし、作者の名前はすぐに忘れてしまいがちですが、でも買った時には、つくった人のことが気になりますもんね。

 

作者はしもとさちえさん、私よりも9つ年下の、大阪出身の女性。枚方に工房があるそうです。あるインタビューのページがあったので読んでいたら、果たして、このような発言が。

 

「ルーシー・リーが好きで、よく作品集を眺めたりしています。彼女の作品の形や色味、器の存在感など、洗練されたたたずまいは、私が近づこうと思っても、なかなか近づけない…。もっと年数を重ねないと出てこない、独自の『立ち姿』なんでしょうね。」

 

やはり。私がなんとなく感じたこのかたちと色のもち味、作者も意図していたんですね。元々「建築」に憧れて大学に入り、そのカリキュラムの中から造形の世界へとシフトしていったという、その経歴も面白い。ご主人は建築家だそうです。

 

自分が気に入ったところが、作者と自分に共通する「美」への憧れから生まれたものだとわかったことは、なんだかとても嬉しいし、なおさらこの器に愛着が湧こうというものですね。

 

慈しんで使っていきたいこのうつわ、次回KJWORKS阪神「木の空間」で食事をご一緒する方がおられたら、可愛いルーシー・リーと言いたいこのうつわが登場すること、お約束いたしましょう。

 

なぜって、今回は、3つ買いましたから(笑)。

2016-01-08 13.00.03


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