相生の木と白

2016-01-09 15.10.53

〈着々と出来上がっていく2階の家族の間。その色彩と質感のコントラストが見せ場です。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

この三連休、えべっさん以外はきっちり志事しております。一昨日の土曜日には高槻で進んでいる新築現場へ訪れ、お施主さまとお会いして一緒に進捗を確認し、ご説明をしておりました。

 

ちょうど今、大工さんの作業が大詰めをむかえているところ。壁や天井の石膏ボードもだいぶ張られており、あとは造作家具を残すのみ、という感じ。大工さんの作業が終わったら、今度は内装屋さんの出番になります。

 

冒頭の写真は、2階「家族の間」の高い勾配天井です。2階に家族の間がある場合、吹抜けの代わりとなるこの屋根なりの天井が、開放感を感じさせて良いですね。

 

もちろん屋根の直下ですから、屋根断熱をしっかりとした上で、断熱上部に通気層も設けていて、「呼吸する家」としてのつくりは怠っていません。見た目と合わせて熱的環境もとても大事ですから。

 

いまこの写真では、天井面は石膏ボードの紙の色のままなので黄色く見えています。あちこちに見ている木の色と色が近いので、最終の仕上がりが予想しにくいですが、この石膏ボード面は全てローラー漆喰の白色になるんです。

 

そうなると、白い壁や天井をバックに、木材の色合いがくっきりとコントラストをもって浮かび上がるように見えて、とても美しい。そしてその白と木の色との対比のバランスも、家によってその都度色々と考えてつくっていますね。

 

写真では、青い養生が巻かれていますが、空中に梁が飛んでいます。そしてその梁から束(つか)が立って、棟木に延びています。このダイナミックな構造を表しているところが、この家族の間のポイントでしょう。

 

でも、それは勾配天井が白になるからこそ、なおさら映える。もしこの勾配天井が全て板張りだったとしたら、この空中の木構造は色合いとして溶け込んでしまう。むしろ板張り天井を活かすために、他の構造形式を採用したかもしれませんね。

 

私が最近ちょっと勉強している「陰陽五行」では、「木、火、土、金、水」の五行に、それぞれ相互作用があるといわれます。それには2つの法則があって、ひとつは「相生(そうじょう)」、ひとつは「相剋(そうこく)」です。

 

相生はよい相乗効果となる関係、相剋は力を弱め合う関係、のようです。五行ではこれが五つの要素を循環していくのですが、私もこの相生という言葉を昨年知って、これは家づくりのデザイン的要素にも合う言葉だと思いました。

 

木の家におけるこのような壁面、天井面と、そこに見えてくる木構造の見せ方とは、まさにお互いを引き立て合うように考えるべきもの。そうして色彩のコントラストと素材そのものの調和、そのバランスが上手くいった時、とても美しく心地いい空間になるのだと思います。

 

この現場の「空中に飛ぶ構造」も、きっと白い漆喰のバックと美しく「相生」してくれるだろうなあ。お客さまに「この黄色いところが白くなるから、もっと木が映えますよ」と説明をしながら、そう感じていたのでした。

 

私にはもうすでに頭のなかに見えているその雄姿、実際に現れるのは来月初頭です。それをお客さまと一緒に味わう日が、いまから待ち遠しくてなりません。


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