光に向かって

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〈現場はいよいよ仕上工事へ。空間の様子と光の加減が見えてきて、それをお伝えすることができました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

高槻市で進んでいる木想家の現場は、大工さんの木工事が終わり、現在は内装仕上工事が進められています。あと一ヶ月ほどの工期、どんどんと家らしくなっていく時期ですね。

 

冒頭の写真は、先週末に別のお客さまを現場へご案内した時のもの。大工さんのつくった造作家具がたくさんあるここは、この家のキッチンです。キッチンそのものは「木のシステムキッチン」のため、まだ設置されていませんが。

 

この写真、画面の左側の方がとても明るくて、キッチンの奥のほうがそれに比べると暗い感じですね。撮っている私の場所に大きな掃出窓がL形にふたつあって、そちらがこの敷地で一番明るくなる南西の方角です。キッチンの奥は北側。

 

私がつくる間取りだと、キッチンはたいていこうした対面型になります。そして、キッチンカウンターの上に吊戸棚は付けません。コンロの上にはレンジフードが必要になるので、その裏側はリビング側から本棚や飾り棚として使う、ということが多いですね。

 

この家のキッチンは西を向いていて、吊戸棚のないオープンなシンク側が南側、フード側が北側。これが逆になっているとキッチン全体がフード裏の壁の陰になってしまうので、明るさを得るためにもこの配置になります。

 

そして、この対面型のキッチンに立って作業している人は、常に日の入る明るい側、視線の抜ける大きな窓の方向を見ている状態になる。このことが大事だと、いつも思っています。

 

キッチンの居住環境、という言い方はおかしいかもしれませんが、滞在時間の長い場所こそ、心地いい居場所としてつくりたい。そして、家族とコミュニケーションが弾む、そんな場所にしたいですもんね。

 

ちなみに北側に少し窓が見えているあたりは、食品庫や収納として使いつつ、ここに洗濯機が設置されます。1階のユニットバスの手前でなく、キッチンの延長線上に。これもお客さまと話し合って決めた、この家の家事動線のあり方。方位にあった間取りです。

 

このように現場が段々と出来ていくと、間取りをつくる時に想像していた「空間の光のあり方」が実際にはどうかも、徐々に見えてきます。このキッチンは、光に向かって作業ができる、思った通りの明るさ、心地よさになると感じられたので、ほっと一安心でした。

 

実は、この時お連れしたお客さまと検討している間取りも、全く同じ向きのキッチンなんです。ちょうどいいタイミングで、実際の光の加減なども大いに参考にもしていただけたのが何より嬉しい。それは、図面ではわからないことですから。

 

空間というのは三次元ですが、でもそこに「光」や「風」を加え、なおかつ「時間」という要素を加えて空間を考えること、そしてそれをお伝えすること。その意味を再確認した気がした現場での時間でした。


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