椅子の替えどき

2015-12-13 10.35.01

〈木の家にちょっとそぐわない私の椅子。でも、なかなか捨てることができないでいたんです。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日はまた、私の自宅の写真が出てきました。先日の休みの時に撮ったものですが、リビングのソファからダイニングテーブルの方を見たアングルですね。

 

ダイニングテーブルのこちら側には、3つの椅子。向こう側には2つの椅子が置いてあります。手前の左と右の2つは長女と長男の椅子で、柏木工さんの「シビル」の色違い。木の家によく合っていますね。

 

うちでは、子どもたちが中学生になると、椅子を買いに行くことにしています。それまで使っていた「高さが調節できる子供椅子」を卒業して、無垢の木の椅子を自分で選んでもらうんです。「これから一生使うんやで」と言い含めて。

 

柏木工さんだけでも、とてもたくさんの木の椅子があるし、他のメーカーを見れば本当に数限りなくあります。でも3年違いの二人は、同じものを選びましたね。確かにとても座り心地がいい椅子です。

 

そして、再度写真を見ていただくと、手前真ん中の椅子は木の家のインテリアと色合いが違って、ちょっと違和感がありますね。実はこれが私の椅子なんです。そして向かい側の同じ椅子が奥さんのもの。

 

この二脚は、この木の家に建て替える前、結婚した当初からもう21年使っています。新しい家と合わないのはわかっているんですが、でも今まで、やっぱり処分する気になれなくて。

 

二人で過ごしていた頃のこと、そして子どもが出来て、膝の上にのせてご飯を食べたこと、やんちゃな盛りの子どもたちが椅子の上に立って遊んでいたこと。そんなたくさんの想い出がありますから。

 

この椅子が前の家の記憶をつなぎ留めてくれている。そんな気がして、あっさりと処分が出来ずにいたのでした。でも、そろそろ私の方の椅子が傷んできたようです。脚と座面を組んでいるところが外れてきて、何度接着剤で直してもダメ、もう危ない。

 

そしてこのタイミングで、ついにうちの末っ子も春には中学生になります。彼女も高さ調節の椅子を小学校と一緒に卒業して、「一生ものの無垢の木の椅子」を選ぶことになる。もうそんな歳なんですね。

 

そしてその時が、21年使ってきた私たち夫婦の椅子も、合わせて交代してもらうときなのかな、そう感じています。

 

椅子というのは、毎日身体をあずけるもので、かつ暮らしのシーンの中でも大事な役割をしてくれているんですね。結婚した当初、なんということもなく選んだ椅子にさえ、今よりだいぶ若かった私たち夫婦の子育ての記憶が、たくさん染み付いているんですから。

 

そう思うと余計に、子どもたちに「一生使える椅子」を選んであげることの大切さを思います。椅子を捨てる、ということをしないで済むように。椅子に染みこんだ想い出を、ずっともっていられるように。

 

末っ子も、私たち夫婦も、どんな椅子を新しく選ぶのかはまだわかりません。上の二人の子たちも、上記のようなことはおそらくまだまだ意識していないでしょう。

 

でも、いずれそれぞれ他の場所に行くことになっても、この木の家で一緒に暮らした想い出が宿ったものとして、それぞれの椅子を連れていってもらうつもりです。そう、家具であって、そしてアルバムでもある自分の椅子を。


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