すき間のデザイン

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〈木の家のモデルハウスで並ぶソファとベッドから、掃除も含めた家具デザインを考えていました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は朝から、設計スタッフとの打合せをしに、KJWORKS本社「くらしの杜」へと足を運びました。手渡す資料もあったし、やはり顔を見てのい打合せのほうがよく伝わりますから。

 

話を終え、そのあとモデルハウス「阿蘇小国杉の家」をのぞいてみて、「おっ」と声が出ました。お嫁に行ったソファの後釜が入荷して、設置されていたので。私も大好きな、カンディハウスの「アルプ」です。

 

冒頭の写真はサイドから見たところで、正面はこんな感じ。

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前のと張地が変えてあるので、また違った雰囲気ですね。このソファは背もたれを動かして枕にすれば、ソファベッドにもなるんですよ。この軽やかなデザインが人気で、カンディハウスのロングセラーです。

 

冒頭の写真、ソファの向こう側にはシモンズのベッドが見えていますね。このモデルハウスは2階が打合せスペースなので、寝間をイメージする場所も1階の一部を使っているため、こういう並びになるんです。

 

そして今日この2つを見比べていて、私の頭にある言葉が浮かびました。それは「ルンバブル」というのですが、皆さんはご存知でしょうか?これは家具の業界で使われるものだそうで、ロボット掃除機「ルンバ」が使える、という意味の言葉です。

 

すなわち、家具の下に、ルンバが動きまわる高さとスペースが確保されている、ということなんですね。このソファ「アルプ」は座面の下が大きくオープンなので、ちゃんとルンバブルになっているし、普通の掃除機も使いやすい。そしてそれが、デザインの要にもなっています。

 

対して、向こうにあるシモンズのベッドは、ルンバブルではありません。ちょっと中途半端な空きがあるので、ホコリは溜まるけれど掃除が出来ない、という寸法ですね。ただ、もちろん現在はシモンズでも、ルンバブルな製品も登場していますが。

 

置き家具の中で、ソファとベッドとは、ピアノと並んでおそらく一番大きいものではないでしょうか。その家具のデザインが、ルンバなどロボット掃除機の登場によって、変化を余儀なくされている。そのこと自体が私には興味深いのです。

 

おそらく、モデルハウスにあるこのベッドの下の空き寸法だけを「ルンバブル」にしても、デザイン的には美しくなくなるでしょう。全体寸法に対して空き寸法が中途半端になるからです。

 

いっそこの「アルプ」くらい開けてそれをデザインの要素とするか、隙間をゼロにするか、の方がよさそう。言わば、グランドピアノのようにするか、アップライトピアノのようにするか、という感じで。

 

とは言え、シモンズベッドは分厚い「ポケットコイル」のマットが売りですから、その厚みと下の隙間とをバランス良くつくるのはなかなか難しい筈。ルンバブルで、かつデザイン的に美しく。即ち、ロボット掃除機の登場は、こうした大物家具のデザインにまたひとつ検討要因を増やしたのだと思います。

 

今日は、私ならこう作る、というデザインを想い描きながら、しばらくソファ「アルプ」と、シモンズのベッドとを見比べていました。こうした頭のなかのスタディも、次の「暮らしの実現」へのトレーニングだとも言えるし、なかなか楽しい時間なんです。

 

まあ、それを「職業病」と言うかたもおられますが(笑)。


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