日の目をみる木

2016-03-10

〈元は収納内部だった壁が部屋の一部に。隠れていたはずの木の経年変化にびっくりです。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今週火曜日から、三田市でお住まいの木の家でリフォーム工事が始まっています。工期10日間くらい。今日も現場の進捗確認をし、お施主さま、大工さん、電気屋さんとも打合せしてきましたよ。

 

このリフォームも、先日このブログに書いたお宅と同様、子供部屋を2つに仕切るという工事なのですが、こちらではフリースペースを想定通りに間仕切るのではなく、ご夫妻の寝間まで巻き込んで少し大規模な改修になっています。

 

想定していなかった方向の工事ですから、事前にかなりお客さまと図面上で計画を詰めてから、工事内容を決定しています。そこで今回、思わぬ改修になったのが、冒頭の場所です。

 

ここは元々、ご夫妻の寝間に付随した収納部屋でした。お手持ちの家具を置く場所と、向かい側には三枚引戸のあるクロゼット。その中に棚とパイプハンガーが付いている。

 

その収納部屋を、子供部屋にしようということになりました。これにはお子さんのご希望もあったそうで、ここがいい、と。しかしちょっと狭いので、クロゼットの建具と上部の壁を撤去し、広くしましょう、となったんですね。

 

そして冒頭の写真は、そのご希望どおり、建具と上部の垂壁、内部の棚とパイプを撤去した状態です。梁や壁に、白い跡がついていますね。ここが壁があり、棚があった部分です。

 

これには私も、ちょっとびっくり。それは、白い跡がつくくらいに、木の板張り壁が色づいていた、ということですから。いやあ、なんともよい加減の、時を経たいい色合いです。

 

この家をつくった15年前のこの頃、こうした収納の内部には木の板を張っていたんですね。そしてここでは、お客さまのご希望もあって、ヒバの板を内部に張ったのでした。

 

でも、収納の内部だから、建具もあるし、そんなに陽に焼けるということは無いはずなのになあ。ぱっと見てそんなことを感じましたが、でも実際に色が濃くなり、ずいぶんツヤも出てきています。

 

ヒバという木からは「ヒバ油」が採れ、色々な薬効があったりします。この色づきもきっとその脂分のせいだろうな、と感じました。ううむ、今まで収納内部で見ていなかったのは非常にもったいなかったなあ、とも(笑)。

 

そして、15年経っても、ヒバの独特の香りも失われていません。この場所にはお子さんのベッドが置かれることになっていますから、ヒバの香りを感じながら眠りにつく、ということで、何だか羨ましいくらい。子供部屋にして正解だった、と思ったことでした。

 

リフォーム工事というのは、工事そのものも図面ではなく現状に左右されてアドリブ性が高いものです。それに加えて、こうした思わぬモノが現れたりすることもあるので、それもまた愉しさのひとつですね。

 

15年ぶりに日の目を見た、この美しいヒバの板たち。これからいっぱい見て、触ってもらえるやん、良かったなあ、なんて、思わず心のなかで壁に声を掛けてしまった、現場でのひとときでした。


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