画家とあう旅

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『読書』   黒田清輝 作

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

お江戸から芦屋に戻ってまいりました。本来の用件であるお客さまとの打合せもばっちり、やはりメールや電話よりも会ってお話しないと、感情やニュアンスが伝わりませんね。行ってよかったです。

 

今回は、昨日も書いたように、志事の用件に休みを絡めて、あちこちの美術館をまわってきました。昨日は桜をテーマに書いたので、今日は巡ったなかで、私の心に響いた作品たちをご紹介いたしましょう。

 

まず最初に行ったのは、国立博物館「黒田清輝展」でした。美術の教科書に必ず載っている重要文化財、『湖畔』を一度じっくりと見てみたかった。でも、実際に見てみて私が感動したのは、冒頭の『読書』でした。そしてもう一点がこちら。どちらも光の具合がいいですね。

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『木かげ』   黒田清輝 作

 

次は広尾の山種美術館。「奥村土牛展」です。昨日のブログでも『醍醐』をご紹介しましたが、私が土牛で好きなのはこの作品。じっくり堪能してきました。

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『門』   奥村土牛 作

 

昨日の最後は、渋谷Bunkamuraミュージアム「俺たちの国芳 わたしの国貞 展」です。歌川国芳は私が大好きな絵師ですが、その兄弟子・国貞はあまり知らない。その組合せの妙を楽しみに行きました。

 

でも、ううん、国貞はとても繊細でしたが、私好みの絵ではありませんでしたね。これは国芳の、何度も見ていて、何度見ても「すごい!」と思う一作。この構図、この表現。浮世絵の革命児だと思います。

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『鬼若丸の鯉退治』   歌川国芳 作

 

そんな感じで美術館を3つもまわって、昨日はもう眼が疲れ果てました。でも、今日のお客さまとの打合せの後に少し時間が取れたので、もうひとつだけ見てきたんです。私も好きですね(笑)。国立近代美術館「MOMATコレクション特集」、なんとこれが、大当たり。

 

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『行く春』   川合玉堂 作

これは六曲一双の屏風絵で、幅が8m近い大作です。その詩情に感動を覚え、この風景で今回お江戸の「さくら巡り」が締めくくられたような気がしたものです。

 

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『浴女 その一』   小倉遊亀 作

これは裸婦を描いたのではなく、タイルを描いたものですね、きっと。その着眼点と水の表現がとても面白い。

 

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『鴨』   奥村土牛 作

なんと、山種美術館ではなくこちらに、私の知らない、そして非常に良い絵が出ていました。本当に素晴らしい表現で、この画像が悪いのが惜しまれます。

 

他にも、挿絵画家としてしか知らなかった岩田専太郎のこんな「戦争画」があったり、妙に惹かれる変わった絵があったり。

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『特攻隊内地基地を進発す(二)』   岩田専太郎 作

 

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『雨の日』   海老原喜之助 作

 

私は、美術館へ通うのが趣味のようなヒトです。この歳になると段々と「自分の観方」が出来てきて、今回のように大量に見る時は、パッと見て惹かれないものはどんどん飛ばし、惹かれたものをじっくりと観る、という感じです。

 

今日挙げた作品たちは、以前から知っていても惹かれるものもありましたが、多いのはあまり知らなかった画家、知っている画家の知らなかった作品でしたね。皆さんのお好みのもの、ありましたでしょうか?

 

そういうものと出会うことで、また絵というもの、画家というものへの見方が変わり、もう一度その作者に出会うことができる。それは、作品そのものに感動するのと同じくらい、私にとって非常に面白いことなんです。

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