使い勝手の鍵

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〈ほいくえん入口の不便を解消したい。そんな課題をいただきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は、KJWORKSがつくらせていただいた「伊丹・森のほいくえん」の姉妹校(というのかな?)へとお伺いしてきました。「夙川・森のほいくえん」です。こちらは私どもの作ではありませんが、あるご相談があって。

 

ちょうど一年前、伊丹の方の入口の引戸に、ある錠前を取り付けました。このブログにも「あとから、遠くから」と題して書きましたが、後付けの電気錠を設置したんです。保育士さんたちが遠くから施錠、解錠が出来るように。

 

それまでは、インターフォンが鳴るたびに誰かが入口まで行って解錠していたので、朝や夕方の混みあう時間帯はかなり大変でした。それが遠隔操作できるようになって、とても便利になったと喜んでいただいたんです。

 

そして一年後、「あの鍵を夙川の方にも付けることはできませんか?」とのお問合せがあったというわけ。そこで、まずは建具屋さんに見てもらう前に、私の方で現状を拝見しに伺った次第です。

 

冒頭の写真が、ほいくえん内部から見たその引戸。ここも伊丹と同じく、無垢の木と自然素材を使ったいい雰囲気のほいくえんでした。「あれ、うちがやったんだっけ?」とちょっと思ったくらい。

 

そしてこの引戸。無垢のナラの木で框(かまち)を組み、上部には飾りガラス、下部には色とりどりの木を使った装飾が入っていて、とてもいいものです。手ざわりも心地よくて、思わずあちこち触ってしまいますね。

 

ところが、触っていて気付きました。あれ?この引戸、鍵がないなあ?応対してくださった施設長さんにお聞きしたら、「そうなんです」と言われ、「今はこうやっています」と。

 

写真の引戸の右下、よく見ると床のあたりに「棒」が。こうやって「つっかい棒」で引戸をロックしているんです、と教えてくださいました。これは手で鍵を掛けるより手間がかかる。思わず「それはたいへんですね」と言ってしまいました。

 

ドアの向こうに赤い四角が見える通り、SECOMは導入されているのでセキュリティは問題ないようですが、なんとも使い勝手がよろしくない。建具設置時にそうなった理由はともかく、これは何とかして差し上げないと。

 

自分たちがつくったものではないとは言え、入口に「鍵がない」とは。同じ建築業者として、申し訳ないような気持ちになってしまいました。そして「寸法を取って状態を把握し、なんとか付けられるものを探しますね」とお返事をしたんです。

 

でも内心「これはちと難しいぞ」と思っていた私。この美しい無垢の木の引戸の見た目を維持しつつ、なおかつこの厚みの中に錠前をうまく仕込めるか。しかも引くときの手掛かりが、無垢の木に「彫り込み」になっている。なかなか難問です。

 

いや、しかし、保育士さん方が日々困っておられると思うと、やはり身につまされます。私の奥さんも保育士ですし、私自身も昔は子どもたちを保育所へ送り迎えしたりしていましたので、その朝夕の忙しさ具合は、わかりますから。

 

さあ、この建具に合うよい錠前はあるか。その錠前が、まさにこの入口の使い勝手を向上させる「鍵」になるか。今日はとてもやり甲斐のある課題をいただいた気分ですね。

 

でもまあ、私の今までの経験では、ここで困り果てるのではなく、気を楽にしてそのやり甲斐を楽しんでいれば、程なくいい方法が見つかるもの。今回もその「模索」を楽しみつつ、進めていくことにいたしましょう。


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