春色の光

2016-04-09

〈暖かな春の光に、その魅力を家の中で増幅してくれるガラスを思い出しました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

桜の花も風に散って、段々と葉桜になってきています。そして他の樹々も、新芽がとても美しい時期に入っていきますね。今日もお客さま宅でそんなお庭を見ていたりして、帰りにふと思い出した木の家がありました。

 

冒頭の写真がそれ。とても美しいでしょう?このステンドグラスの、まさに春のイメージの緑色を、なぜか急に思い出したんです。さっそく写真をパソコンから探しだしたので、皆さんにもご紹介を。

 

KJWORKSの木の家では、よくこのようなステンドグラスを建具に嵌めこんだりしています。ステンドグラスと言っても色は控えめ、ガラスそのもののがもつ個性と、その組合せのデザインを楽しむ感じのものです。

 

このブログでも何度かご紹介しましたが、つくってくださっているのはアトリエ・アゴさん。大阪の立売堀にあるガラス工房さんです。あまりくどくない、それでいて個性をもったデザインがお得意です。

 

アゴさんの作品を私がとても好きなのは、ガラスそのものの質感をとても大事にされていること。その質感が、無垢の木や漆喰といった素材と非常に心地よく響きあっている、そう感じるから。そこには過剰な色合いは、似合いませんね。

 

ステンドグラスを建具に入れる時、一番美しく見えるのは、まさに冒頭の写真のように、「向こうが明るい」時。その光によってガラスそのもののテクスチュアがより鮮明に浮かび上がる、そんな時でしょう。

 

そういう意味で、この一枚は非常にアゴさんのステンドの魅力を伝えてくれていますね。とても大きな引戸で、それに合わせてステンドグラスも広い面積なので、その効果はさらにいや増す、という感じ。

 

私の考えでは、透明なガラスというものは、「眺め」をこちら側に透過してくるものです。そしていわゆるスリガラス、型ガラスというものは、向こうは見えずに、「明るさ」だけをこちらに与えてくれるもの、ではないでしょうか。

 

それらに比べ、こういうテクスチュアをもったガラスは、その不均一性がゆえに透過する日射に「揺らめき」を与えます。その結果として「光」そのものの存在を、こちら側に感じさせてくれる。私にはそんな風に思えますね。

 

見れば、この新緑の色を散りばめたようなステンドグラスからは、まさに春の光そのものがこちらの部屋に入ってきているよう。なんとなく、人を戸外へと誘っているようではありませんか。

 

家づくりを考える中で、光のあり方はとても大切です。でもそれは単に明るい暗いという意味だけではなく、光の存在そのものや、光の質感というようなものも、暮らしの中で日々感じられたらいいなあ。そんなことを、今日急に思い出したこの爽やかなガラスから、いままた感じ取っています。


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