ハコモノの学び

20160411-113059

〈広島へ、家具を学びに。暮らしのシゴトの仲間との時間はいつも身になるのです。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は朝から、広島県府中市にある「若葉家具」さんへ、見学にお伺いしてきました。先日新事務所へご訪問したテンネットの宇野さんから、そのお志事での府中行きをお聞きし、便乗させていただくことに。

 

芦屋のセレクト家具のお店「J-qualia」の松下さんもご一緒。「class泉陽」という名の「暮らしのシゴト」の仲間が久しぶりに3人揃っての時間です。今回は、宇野さんの志事に少しご協力できればという想いもあって。

 

というのは、若葉家具さんのお志事は何度か拝見していて、宇野さんの収納アートワーク「ワタシにオサメル展」で見た「好極重箱(すきわめかさねばこ)」という桐の箱も、若葉さんの作品。今回はその桐箱に関わるご訪問ということで、工場を見たかったこともあり、是非にとお願いしました。

 

家具製作の会社さんも色々とありますが、大きく分けて「アシモノ(脚物)」を得意とするところと、「ハコモノ(箱物)」を得意とするところがあります。お分かりになりますね、椅子やテーブルなどが「アシモノ」、箪笥やチェストなどが「ハコモノ」です。

 

若葉家具さんは「ハコモノ」を得意とされる会社さんです。最近は小泉誠さんと組んで「モダン仏壇」などもつくっておられるのを東京の展示会で私も見たりしていて、それも気になっていたという次第。

 

井上社長に工場とショールームをご案内いただき、大いに学びがあります。あまり「ハコモノ」の工場は見たことがないのですが、やはり家具ならではの色んな工夫があり、見ていて飽きません。冒頭の写真は、「蟻組み」加工のルーターと職人さん。この精度が伝わらないのが残念なほどです。

 

宇野さんから今日のことをお聞きして、私も是非!と思ったのは、自分たちもハコモノをつくっているから。家そのもののことではなく、そこに一緒につくられる「造付け家具」は、基本的に収納をするための「ハコモノ」ですから。

 

KJWORKSの木の家で造付け家具を設置するときは、大工さんが現場で加工する「造作工事」の家具と、家具工房でつくって現場へもってくる「家具工事」とがあります。後者の方がより精度高くつくれますが、費用もそれだけかかる。

 

そうした自分たちも日常的に接しているハコモノの、また規模の違う専門工場。その違いをひとつひとつ説明するわけにはいきませんが、やはり自分たちの仕事の出来をうつす鏡、その比較の対象として、非常に役立つものがありましたね。

 

あくまでも私の感覚ですが、同じようなモノをつくっている方々よりも、似たようで少し違う業態の方の志事を拝見するほうが、己がより客観化されるような感じで、気付きも色々あるような気がしています。

 

そしてまた、今日訪れた3人もそれぞれに、家、収納、家具と違った視点をもち、でも「暮らしのシゴト」という共通した視点ももちあわせています。その少しベクトルの違う視線をもって同じものを観察し、意見交換をするその時間は、いつもエキサイティングです。

 

今日はまさにその両方がある一日。宇野さんのお志事のお手伝いも出来たし、そして若葉家具さんと組んで何かやれそうな企みもちょっと思いついたりして、なかなか有意義な時間でした。

 

ものづくりはとても面白い志事ですが、しかし永くやっていると必ず「慣れ」という罠が待っています。「上達」と「慣れ」はまた違う。慣れに陥ることを避けるには、自分の眼を時々洗う必要がある。

 

今回は宇野さん松下さんに無理を言って同行させていただきましたが、それだけの価値はありました。眼を洗って視界がクリアになる、そんな刺激はとてもありがたいものだし、その刺激を仲間と共有できたなら、さらに意義深いことですから。


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