光のワンポイント

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〈木の家の現場はさらに進み、仕上げと光の具合もわかるようになってきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

宝塚市で進んでいる木の家の現場は、大工さんの木工事がまさに大詰め。また少し進捗確認も含め、見に行ってきました。徐々に出来上がっていくさまを肌で感じるのは、とても楽しい時間です。

 

前回は階段にある縦三連の窓をご紹介しましたが、今日はその階段を上がったところ、2階の共用コーナーに設けた「高窓」と周りの素材との共演に目が留まりました。

 

屋根に付いている窓のことは「天窓」、横文字では「トップライト」と言います。それに対してこうした壁の高いところについている窓のことは「ハイサイドライト」と呼んだりしますね。

 

ハイサイドライトが付いているこの場所は、屋根の形に沿った勾配天井になっています。そうすると通常の窓の取付位置よりずいぶん高いので、どうしても上のほうが暗くなりがち。今回もそうですね。

 

といって、この南側の屋根にトップライトを付けたら、夏場暑くて仕方がありません。KJWORKSでは、トップライトは北側屋根に設置するものなんです。今回は、屋根形状からしてもハイサイドライトが取付可能ということで、お客さまのご要望もあり、採用になりました。

 

ハイサイドライトの独特の魅力というのは、まさにこの画像にも写っている通り、天井を照らしてくれる、ということでしょう。横の壁を照らす光とともに、いい雰囲気の光の具合になっていますね。

 

高いところからの光が、天井を照らしつつ人の居場所へと降ってくる、というのは、何かちょっと神々しい感じもしますよね。私はこの、ハイサイドライトの光の効果がとても好きです。

 

そして、その感じをより効果的にするためには、この窓はあまり大きすぎないほうがいい。いわゆる「ポツ窓」、それも縦長よりは横長の窓の方が、光の広がり具合、周囲の照らし具合がいいと思います。

 

上の方向へぐっと「抜け」のある空間の、その上の方にポッと陽の光が入り、天井や壁を一部照らしている。空間の中でのそんなワンポイント的な使い方が、ハイサイドライトの醍醐味ではないでしょうか。

 

そして、ちょっと写真ではわかりにくいのですが、今回はさらに面白い発見がありました。このお宅の2階の壁仕上げには、ちょっと冒険をしてみているんですが、その仕上げのことで。

 

通常は主として収納内部や納戸の仕上げに使っている「MOISS」という素材を、今回は2階の壁のほとんどに使っています。居室の仕上げに使わないのは、ボードがそのまま仕上げで、その継ぎ目が出てしまうから。

 

しかし、吸放湿性能はとてもいいし、お客さまはその表面の感じがお好きということで、今回はかなりの大面積で使ってみました。確かによく使っているローラー漆喰仕上げよりも、ずっとラフな感じの仕上がりになっていますね。

 

そのMOISSの少しザラッとラフな感じの壁に、ハイサイドライトからの光が当たって、おお、これはこれで面白い。普段は収納内部とかですからあまりこういう効果を見たことがなく、私としてもとても興味深かったのです。

 

しかしこれ、普通の壁に普通の窓から光があたっているだけでは、こうした面白さはおそらくわからないでしょう。非常に特徴的な、空間の中の「光のワンポイント」だからこそ、その感覚がとても濃く現れたのだと感じました。

 

いやあ、家づくりを何年やっても、やっぱりその家、その家ごとにこうした愉しい発見があるなあ。そう思いながらこの心地良い光を眺めていました。きっとそれは、一軒一軒違っている注文住宅ならではの、つくり手へのご褒美なんでしょうね。


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