丹精をまもる

2016-04-18

〈解体工事がはじまる前に、解体してはいけないものを再確認です。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

土曜日はアニメ、日曜日は本のことを書きましたが、両日とも、これから始まる木の家づくりの志事のほうも充実していましたよ。今日はそのことを。

 

今週から既存建物の解体工事がスタートする、建替えの木の家づくり。土曜日の朝は、お引越しを済まされたお客さまと一緒に、解体工事前の敷地での作業をおこないました。それは、解体撤去してはいけないもの、残すものを把握する、ということ。

 

建物は全て解体ですが、いわゆる外構の範囲には、家を建て替えても残すものがたくさんあります。そこに解体業者さんが間違って手を付けないように、あらかじめ印をつけておくんですね。

 

特に、こちらの敷地内には、お父さまお母さまが永年丹精込めて育てられた庭木がたくさんあります。今回の工事でつくられる駐車場にあたる部分は致し方ないとして、工事範囲に掛からないものは、出来るだけそのまま残したい。

 

ということで、冒頭の写真のような様子となります。現場管理担当の山内と池上が、お客さまとの話し合いにしたがって、残す樹木に青いテープで目印をつけているところです。向こうに少し写っているのは、お客さまと話し合っている設計担当の平野です。

 

今はちょうど花の季節、そして新緑の季節で、庭全体が活き活きとしていて、とても気持ちがいい。ちなみに、写真で山内がテープを巻き、「残す」の文字を書き込んでいるのは、山椒の樹でした。

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他にも、お庭であまり見ないような樹々も育てられていました。花が咲いている様子を私が初めて見た、という樹々をちょっとご紹介しましょう。こちらは、ブルーベリーの樹。すずらんのような、ドウダンのような、なんとも可愛らしい花でした。

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そして、花梨の樹。固い実を、お酒に漬け込んだりしますね。この花も初めて見たなあ。こういうピンクの可憐な花なんですね。

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花梨の材はとても濃い赤色をしていて、この樹からあんな材が取れるのが不思議なくらいですが、やはり花とは色目が共通しているんだなあ、なんて、ちょっと感心していました。

 

こうして見ると、「実がなる樹」を植えて、その実りも楽しんでおられたんだなあ、ということがわかりますね。上の他にも、庭で一番大きなハナミズキの樹、なんとか駐車場の工事にかからず残せるとわかって、よかったよかった。

 

今回はそうした「残す樹のマーキング」が本来の主旨でしたが、私は、上のような知らない花のことなどを色々とお母さまに尋ねたりして、ちょっと本題から外れつつも、思わぬ嬉しい時間。植物のことを知るのは、とても愉しいですから。

 

そしてそれは、他のスタッフたちも同じだったようですよ。珍しい「海老根」という可愛らしいランを教えてもらったり、アップルミントの葉をちぎって嗅いでみたり。途中から志事そっちのけという雰囲気も、少し(笑)。

 

でも、家づくりに従事する人間は、こうしたお庭のことを知っているべきだし、そもそもそういうことを好む人であったほうがいい、そう思います。木の家が好きな人は、皆さん植物がお好きですから。

 

そういう意味では、うちの面々はまあ、合格かな。お父さんお母さんと楽しげに樹々のことをお話しているスタッフたちを眺めつつ、そんなことを思っていたんです。

 

これからつくる木の家と、残ったお庭の樹々がまた咲かせる花が一緒に見られるのは、来春。それが今からもう待ち遠しいような、そんな麗らかな日でした。


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