花のご教示

2016-04-28

〈よく知っているはずのお庭で、自分の思い違いに気づきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

昨日からずっと曇り、そして雨ですね。こういうどんよりとした日には、あえて春の陽に映えて咲いていた花の話、書いてみましょう。先日またひとつ、嬉しい学びがあったんです。

 

冒頭の写真がその主人公、Facebookには先日「白い山吹」を投稿したのでしたが、その山吹が咲いているのと同じ木の家のお庭にある、まだ小さな樹です。枝に可愛い花が咲いていますね。

 

白い山吹というのも、珍しいし、なんとも言えず美しい花。他にもこのお宅の庭には、しばらく前には三椏(みつまた)の花が咲き誇っていたり、春の始まりからずっと、色んな花が目を楽しませてくれるのです。

 

でも、この写真の赤紫色の花は、ちょうどその時期に今までお庭に入らなかったのか、初めて見た気がします。この花を見て、私は今まで自分が思い違いをしていたのに気づいたのでした。

 

この樹の葉っぱをご覧ください。とても可愛らしいハート形の葉っぱですね。いつもこの葉っぱを見て、私はこの樹が桂(カツラ)だと思い込んでいたんです。私も大好きな樹木で、自宅の庭にも植えていましたし。

 

ですから先日、この樹の枝からたくさんの花が咲いているのを見て、あ、桂ってこんな花が咲くんや、とまず思ったんです。でもその直後に、いやいや待てよと考えなおし、自分の記憶の糸をたぐってみました。

 

私の自宅に植えていた桂は、環境が合わなかったのか、残念ながら枯れてしまって、今はもうありません。でも、植わっていた時もこんな花は見たことないぞ。いや、そもそも花を見た記憶がないんです。

 

ということは、この樹は桂じゃないのか。じゃあ何だろう?実は今回は、お客さまのお許しを得て、ご不在の時に外構のメンテナンス下見に入っていたので、お客さまにお聞きすることもできず。

 

なので、事務所に戻ってから早速、久しぶりの「植物探偵」をば。昨年6月の「銀梅花(ギンバイカ)」以来でしょうか。自分の知った植物の種類を調べて確定することを「同定」と言いますが、この作業が、私は結構好きですね。

 

それは、そもそも樹木が好きというのもありますが、今まで知らなかった樹木、草花の名を調べて同定すると、人に聞くよりも多くの情報を得られ、より記憶に残るから。そして私の場合、またそれを志事に活かし、お客さまの暮らしのお役に立てますから。

 

今回は「ハート形 葉っぱ」での検索からスタート。前回も書きましたが、この同定の作業、WEBというものが出来てから非常にやりやすくなりましたね。そして花の色を加えて調べると、すぐに答えが出ました。

 

この樹は「花蘇芳(ハナズオウ)」でした。蘇芳は色の名前ですね。私が知らなかっただけで、庭木としてはポピュラーなものらしい。以下少しwikipediaより。

〈ハナズオウ(花蘇芳、Cercis chinensis)は中国原産のマメ科ジャケツイバラ亜科の落葉低木で、春に咲く花が美しいためよく栽培される。〉

 

なるほど、マメ科か。桂はカツラ科ですから、分類上はだいぶ離れている樹木ですね。でも、何故かこんなに似た葉っぱをしている。植物って、そういうところも面白いんです。

 

そんなことで、今回は樹に咲く花から思い違いを教えてもらいました。春は花を咲かせ、秋には紅葉したり、実をつけたりすることで、植物は自分を主張するんだな。そう感じ入りつつ、植物の息吹溢れる庭に佇む時間でした。

 

※ ちなみに、桂の花は、同じく4月頃に咲くようですが、これが「花弁も萼もない」花らしく、それが私の記憶にない理由のようです。


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