現場のおやっさん

20160430

〈昔から現場でお世話になっている方に、久々に会いに行きました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日はとても気持ちのいいお天気。朝からまた、山への眺望を望む木の家の現場へ、少し立ち寄ってきました。この月曜日にも行きましたが、捨てコンの養生で現場が空いていて、基礎屋さんに会えなかったから。

 

前回から五日経って、今日の現場は鉄筋組み。基礎屋さんは合計4人入っておられました。そして私が会いたかったのが、冒頭の写真の人物。「クスモトのおやっさん」です。「おやっさん」とは私だけがそう呼んでいるんですが。

 

私がKJWORKSに入ったのは、17年前。その前に設計事務所でオフィスビルや病院などの設計をしていて、建築はある程度わかっているものの、住宅という規模、木造というものとの違いに最初は戸惑うばかりでした。

 

木造住宅であっても基礎はコンクリートで、それは施設建築とも共通するところですが、しかしやっぱり全然考え方が違うんです。頭を切り替えるのにだいぶ苦労しました。そして、その右も左も分からない頃から、おやっさんにお世話になっています。

 

まず、現場で工事が進むのを見ながら職人さんと喋る、というのも初めてでした。17年前はおやっさんもかなり血気盛んでしたから、だいぶ怒られもしましたね。「絵に書いたら出来ると思うなよ!」とか厳しい言葉もいただきつつ、今日のような鉄筋組みのことなど、色々教わりました。

 

今は、写真の左側にいる息子さんに社業を譲られています。でも、職人としてはまだまだ現役。今回は阪神事務所の近く、西宮での現場ですから、これは一度鉄筋の時に会っておかないと、と思っていたんです。

 

いつもと変わらぬ笑顔で、こんな感じで頑張っておられましたよ。ここはいわゆる「旗竿地」で、長い鉄筋を振り回すのに注意が必要なのです。

20160430-2

 

「おやっさん、おはようございます。」「おお、なんや、えらい久しぶりやなあ。元気してますのんか。」なんて、ご挨拶。志事の手を止めてはいけませんので、時々少しずつ話をしながら、しばらく鉄筋組みを見させていただきました。

 

11年前、私が自宅を建てた時も、おやっさんのところで基礎をつくってもらったんです。その工事の時にうちの奥さんや子供たちも紹介したので、今日はそんな話も少し出ましたね。

 

「お嬢ちゃんも大きなったやろなあ、高校生?」

「いやいやおやっさん、上の子はもう大学生やで。あん時赤んぼやった末っ子が中学入ったんやから。」

「へええ、そらあ歳取るわけやなあ(笑)。」

「お互い、ねえ(笑)。」

 

鉄筋組み、今日で大体のカタをつけてしまうつもりでの四人体制。話をしているうちにもどんどんと組まれていきますよ。

20160430-3

「おやっさん、この季節はええね、暑くも寒くもなくて。ええ現場やね。」

「ほんまや、もうこの頃、夏の仕事はかなわん。」

「そやね、おやっさん、ほんま無理せんといてよ。」 なんて。

 

基礎屋さんに限らず、大工さんも、屋根屋さんも、電気屋さんも、水道屋さんも、ずっとKJWORKSの家づくりを一緒にしてくださっている方々です。建物は、図面ではなくそうした職人さんの手によって出来ていくのだから、その「つくり方」も併せて設計する。

 

それが17年前の私がわかっていなかった、おやっさんや職人さん方から教わったことです。それが出来てこそ、「ものづくり」はひとつになる。お客さまと、我々工務店スタッフと、職人さんとが、ひとつになる。

 

おやっさんと話すと、ただ楽しいだけではなくて、そんな青かった昔を思い出します。そしていつも、「ちゃんとせなな」と想い直す私なんです。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です