白木の社

2016-05-05

〈奈良へとドライブ、初めての社へ。緑との調和に目の保養をしてきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

三連休最後の日、今日も抜けるような青空。ちょっと風が強めでしたが、とても心地いい天気になりましたね。そんな空の下、めずらしく奥さんと二人、奈良へプチドライブをしてきたんです。

 

連休最終日、名神や中国道はおそらく午後から渋滞するであろうという読みのもと、渋滞の影響を受けにくい高速に乗ってのドライブ、ということで、奈良に白羽の矢が立ちました。堺から南阪奈道路という高速に乗ると、おどろくほど短時間で、奈良の南方面へと到着します。

 

そして今日のお目当ては、神武天皇を祀る由緒正しき神社、橿原神宮です。非常に著名な神社ですが、実は私も奥さんも、行くのは初めて。しかし鎮守の森が広いことは知っていましたので、新緑の候に目の保養を、という気分で出掛けました。

 

冒頭の写真はその一部ですが、これは神宮のご本殿ではありません。これは外拝殿で、この向こうに内拝殿、ご本殿と続いています。ただし一般の参詣者は、外拝殿までしか入れないようですね。

 

そして後ろに聳えるのは畝傍山(うねびやま)。山の稜線と銅板葺きの屋根のラインの調和がとても美しいですね。この橿原神宮は、神武天皇がおつくりになった皇居「畝傍橿原宮」があった場所につくられているんですよ。

 

橿原神宮の広大な境内は、まずこの大鳥居から始まります。どうでしょうこの威容、そしてこの清潔感溢れるかたち。

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そして表参道を通り、手水舎でお清めをして、南神門をくぐり、この外拝殿前の広場に出ます。そして内拝殿、ご本殿を見ながら、お詣りをする。その社殿の全てに、すごい威厳と清潔感が共存しているように感じました。

 

その姿形、周辺環境との関わり方も大いに関係していると思いますが、全ての構造物が「白木のまま」だということもその一因だと思いました。神社でどちらかというと多いのは、朱塗り(丹塗りとも言う)のものではないでしょうか。特に稲荷神社では、必ず朱塗りですね。

 

朱塗りにも、単に色彩だけでなく、木材の防腐剤というような意味合いがあったりします。でも、木の家づくりを生業にしている私には、こうした白木の社のほうがすっと心に馴染むし、その木という材料そのものの美しさとかたちとのコンビネーションを感じられて嬉しいものです。

 

思えば、伊勢神宮、出雲大社も朱塗りではありませんね。奥さんの郷にある、同じく神武天皇を祀る宮崎神宮もそう。こうした非常に古くからある社は、やはり朱塗りが使われる以前の形式を今に伝えている、ということなのでしょうね。

 

もちろん白木といっても、使われた檜の肌は、時の流れの中で茶色く変色しています。しかしそれこそが歴史を感じさせてくれるし、徐々に周辺の鎮守の森の中へ溶け込んでいくような、そんな風合いのバランスを見せてくれる。

 

境内にある、例えば「守衛の駐在所」のような小さな建物まで、基本的に鳥居より先は、木造の白木仕上で統一されている。眼に入ってくる建物が全て木の仕上げ、そのハーモニーが人に響き、己のルーツへと想いが至る、そんな気がします。

 

もちろん朱塗りの神社を否定するものではありませんが、でもこうした時を経た白木の社の方が、私には神の存在をより強く感じられるようです。今まで深く感動した神社建築、その「場」の力にも、こうした木材の有り様が大きく関わっていることに、改めて気づくことが出来た今日でした。


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