あなたにとっての

2016-05-20

〈ライフオーガナイズという考えで工夫された親子の素敵なコミュニケーション法を、共にお聞きしました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日のKJWORKS阪神「木の空間」では、また新しいセミナーが開かれました。山元智子さんによるセミナー、題して「暮らしが見えると『わかる』が増える!」です。

 

山元さんは、知的障害・発達障害のあるお子さんとの暮らしの中で感じてきたこと、そしてライフオーガナイズというものに出会ってから「よりわかりあえる暮らし」のために工夫してこられたことを、似た境遇の親御さん方に伝えていこうとしてらっしゃいます。

 

その工夫が、今日のタイトル「暮らしが見える」にある「見える化」ということでした。ご自身の経験に裏打ちされたその説得力あるお話を、今日は私も同席させていただき、一緒に拝聴していたんです。

 

工夫の数々は「環境・時間・コミュニケーション」という3つのファクターに分けられ、それぞれ現実に山元さんが暮らしに採り入れてらっしゃる「見える化」を、ひとつひとつ丁寧に、パワポのスライドも使いつつお話くださいました。

 

正直に言って、私自身は経験のないことですから、今日のお話がそのまま全て理解できた、とはとても言えないと思います。しかし、発達障害のあるお子さんといかにして上手くわかりあい、お互いがしんどくないために、そしてお互いが笑顔でいられるために、暮らしの中で試行錯誤してこられたか、それはよく伝わりました。

 

「見える化」にも色々あるでしょうが、文字や絵によるビジュアルとして表現し、それによってコミュニケーション補助をおこなうことは、すぐに消えてしまう音声言語のマイナス面をうまくカバーするようです。見返すことで忘れない、言い難いことも伝えられる、時間的な見通しがたつなど、お子さんの安心に大きな役目を果たしたのですね。

 

そして、安心は自信につながり、それは自発につながる。長い工夫の末に、当初は見えなかった「お子さんの世界」が見えたこと、最初はそれが見えなかったことすらわからなかった、という山元さんの言葉には、「人間同士の関係」の全てに通じるものを感じ、素直に胸を打つものがありました。

 

そして今日のスライドで印象的だったのは、「平等と公正」を比較して表した一枚の絵。塀の向こうに、見たいものがある。そしてそれぞれに背丈の違う、向こうを見たい3人にとって、平等とは何か、公正とは何か、という絵です。

 

平等とは、3人とも同じ台をひとつずつ使ってその上に乗ること。でもそれでは、一番背の高い人しか向こうは見られない。そして公正とは、その3つの台を一番背の低い人が2つ、中位の人が1つ使って、3人とも同じ目線を得て向こうを見ること。

 

言葉で書くとわかりにくいですが、それぞれに個性をもって生まれてきた、それぞれに違う人間にとって、公正とは「同じものを見るために、足の下の台をいくつ積んであげるか」であるということ。単純なようでとても深い話ですね。

 

私は山元さん以外にも、何人ものライフオーガナイザーさんを存じ上げています。私にはそのお志事は、単に整理収納をアドバイスするというものではなくて、むしろカウンセリングに近いような、「あなたにとってよい方法」を一緒に見つける志事、だと感じられます。

 

今日お聞きした山元さんのお話も、まさにそれと同じ。特に知的障害や発達障害というものは、どの方もそれぞれに違うケースでしょうから、画一的な同じ方法が通用しない、というのは容易に想像できるところ。

 

あなたにとっての良き方法を見つけるために、例えば私のこんな例を参考にして、色々やってみられては。そんな中から、あなたとお子さんに似合うやり方が、あなたはどう台を積めばいいかが、きっと見えますよ。

 

山元さんはそう言っておられるようです。ライフオーガナイズというものの別の一面を見たような、そんな私にも実りある時間でした。


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