迂回のかまえ

2016-05-25

〈竣工間近の木の家。その外観に負けないよう、アプローチも考えているんです。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

かねてより宝塚で進められてきた木の家づくりの現場、いよいよ竣工が近づいてきました。この日曜日には、完成見学会(予約制)がおこなわれることになっています。

 

冒頭の写真は、先日行った時に写したもの。玄関まわりももうすっかり出来上がっていました。なんといっても玄関ドアがつくと、一気に家らしくなりますね。ドアが写るように、開けて撮ってみましたよ。

 

特にこれは、建具屋さんが製作してくれた世界に一つのドアですから、その雰囲気の良さというか、このポーチ全体の雰囲気の中での馴染み具合は、もう最高です。

 

実はこの写真、二ヶ月前にこのブログに載せたものと近いアングルで撮っています。その時は、「やっつとひとつ」と題して外壁と軒裏のつくられ方のことを書いたのでした。外壁は構造体の外に8つもの層がある、ということを。

 

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もう一度載せてみました。この時には、外壁8層のうち6層目のラスまでが出来ている状態。この後に外壁下地のモルタルが塗られ、最終の仕上げである大理石粉末入りの左官仕上げまで到達すると、冒頭の写真になるというわけです。

 

玄関ポーチの屋根を受ける柱は、まだモノが玄関から出入りするため、養生カバーが施されていますね。しかしドアも付いて、そして船舶用ランプのような味わいのある玄関灯も設置され、あとは外構工事の仕上がりを待つばかり。

 

この玄関、そしてKJWORKSの木の家「木想家」ではほとんどの家がそうですが、道路からそのまますぐに玄関ドア、というやり方は私は好みません。やはり家の入口というものには「引き」が必要と思うからです。敷地に入ってドアに至るまでに、少し距離をおいたアプローチにしたい。

 

しかし、敷地の広さや建物の配置計画によって、玄関までの距離は物理的に決まっているところもあります。実はこの写真のお宅も、北側が道路なので、敷地南側にお庭を確保するために建物は北側に寄っています。ドアも道路からの距離はあまりありません。

 

そしてその条件の中でこの玄関ドアまでに「引き」をとるために私がプランで考えたのが「迂回」です。冒頭の写真を撮っている位置に至るまでに、道路から「U」の字を描いて階段を上がってくるんですよ。

 

Uの字を描いてくるりと回り、ポーチに至る。そしてなおかつドアは真正面でなく横にあって、L字に曲がって中へと入る。道路から近い位置にあるドアまでをあえて迂回するそのアプローチの動きの中で、「外から中へ」という心持ちになってくる。そんなことを想像しています。

 

なんでそんな面倒くさいことをするの?という方もおられるかもしれませんが、でも、建売住宅によくあるような、道路の真ん前にドアがあって申し訳程度の庇がちょこんとついている、そんな家とはずいぶん雰囲気が違っている。私はそれを家の「品」だと想います。

 

せっかくの注文住宅ですし、玄関廻りは家の顔ともいうべきとても大切なものですから、やはり品良くつくりたい。プランを練る時、利便性とこの品の良さをいつも一緒に考え、頭をひねる。それもまた愉しい時間で、このように形になると喜びもひとしお、なんですね。

 

実はこの素敵な木の家、29日の完成見学会以降も、お引渡しまでに一週間だけ時間があります。私がFacebookで募集した6/1の「体感しに行く会」とは別にでも、時間の都合が合うならご案内も可能なので、ちょっと気になる方は私までメッセージお送りくださいませ。


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