抜けと動きと

2016-06-05-2

〈お引渡しを迎えた木の家。このキッチンがこれから暮らしの中心になります。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

昨日はコワーキング・スペースのことを書いたのでしたが、このブログで何度も採り上げている木の家が、ついにめでたくお引渡となった日でもありました。私ももちろんご一緒させていただきましたよ。

 

最初にこの敷地をお客さまとご一緒に見せていただき、元々建っていた家の2階に上がらせていただいて、その素晴らしい眺望にびっくりしたところから、この家づくりはスタートしました。もう一年以上前のことです。

 

敷地をお決めになってからも色んなことがありましたが、この日を迎えることができ、お客さまにも家を喜んでいただいて、何よりでした。これからは木の家の住まい手さんとしての私とのお付き合い、そして「家守り」の始まりです。

 

今日の冒頭の写真は、この木の家をご紹介する最後の写真。対面式のキッチンと、その向こうに2階へと上がる階段が見えます。キッチンの奥には、先日ご紹介した素敵な洗面カウンターがちらっと。そして、奥さまが選ばれたキッチン上の吊照明が素敵ですね。

 

KJWORKSでは、こうした対面式のキッチンにして、リビングやダイニングの側からは少し浅めの収納をつくりつける、ということが多いです。そしてその収納の天板は「ダイネットカウンター」と呼ばれ、キッチンよりも少し高めになっています。

 

こうすることでキッチンの手元、一番ゴチャゴチャするところが居室側からは見えず、それでいてキッチンに立っている人とのコミュニケーションはとれる、という高さ。このお宅では、居室側は飾り棚と扉付収納が共に確保されたかたち。

 

私が写真を撮っている場所がダイニングですが、こちら側にもキッチンより少し高めのパネルが立ち上がっています。そしてそのパネルに、コンセントと照明のスイッチが付いていますね。この位置のコンセントとスイッチ、よく登場します。

 

この木の家は、キッチンを間にしてリビングとダイニングがL形に位置する、というプラン。そしてそのふたつに挟まれるように、アウトドアリビングとしての広い木製デッキがドーンと。

 

そうなると、リビングもダイニングも、そのデッキに向けては大きな掃出窓を設けたい。そして広がりを得るために、なるべくL、D、Kの間に壁は設けたくない。ということで、コンセントやスイッチが付けられる場所があまりない、ということになります。

 

こうした時に、この写真のような「造付家具に付くスイッチ、コンセント」が便利なんです。この部分、アップはこちら。

2016-06-05

 

スイッチやコンセントの位置というのは、空間の中での「人の動き」に合わせて決めていくべきものです。しかし、その動きやすさを再優先するがゆえに、空間の「抜け」、広がりを阻害するようなことは、出来れば避けたい。

 

その点で、人の目線よりも下にある家具にスイッチを付けると、空間の邪魔にならずに、なおかつ操作はしやすくできる。抜けと動きやすさを両立できる。KJWORKSが造付家具を推奨するのには、ひとつにはこういう理由もあるんです。

 

造付家具は、収納量を確保しながら空間の雰囲気を整えるということができます。そしてこのように家具の高さを考慮することで、抜けと広がりを維持しながら、人が動き、操作することのサポートも可能、というわけですね。

 

お引渡しの場で、現場担当の竹口、設計担当の平野がお客さまに色々とご説明するのを聞きながら、こうした造付家具の深く豊かな可能性をあらためて想う私だったのでした。


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