心地よさのモト

2016-06-19

〈商品化計画進行中のハコ、こんな質感で仕上がります。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

先日からここに書き始めた、中村さん熊田さんのコンビとご一緒して商品化に向けて進んでいる「上げ底ボックス」。今日は少しその続報を。

 

一週間ほど前、つくり手である若葉家具さんから、「試作の試作」ともいうべきラフなものの写真をいただいた話を書きました。そして早速その写真をママお二人にもお送りして、その「つくり方」をご説明したんです。

 

私としてはそれで「つくる方法」について納得がいきましたし、お二人もその点については「お任せします」と言ってくださったので、その点はクリア。あとはちゃんとした試作品をつくるのに、2つ決めることがあります。それは、素材と寸法です。

 

つくり方と併せて素材についてもやりとりしましたが、ここも3人の意見は同じでした。ウォールナット材を使おう、ということで。濃い茶色のウォールナット材は、部屋の中に置かれる小さな家具として、空間をキュッと引き締めてくれるように感じますから。

 

今日の冒頭の写真は、以前にマンションのプチリフォームでつくった、同じくウォールナットのカウンター収納です。これもなかなかしっかりとした質感のある家具で、この色合い、風合いがとてもいいですね。

 

この天板と、前の引違い戸の引手部分は無垢のウォールナット。そして引戸そのものの面材は、ウォールナットの突板(薄くスライスした板)を張った「フラッシュ戸」と呼ばれるもの。

 

同じウォールナットでも、そのあたりで微妙に質感も違ってくる。そこがまた面白い。私としては今回の「上げ底ボックス」も、この二種類の微妙な違いをあえてデザインとして活かすようなことをイメージしているんですよ。

 

また、その仕上げについても、ウレタン塗装のような木の素肌を塗り込めるようなものよりも、やはりオイルフィニッシュか蜜蝋ワックスのような自然なものがいいなあ、とか、そのあたりも出来上がるモノの質感において、とても大切な要素ですね。

 

素材はそういうイメージでいくとして、あとは寸法です。大きくはプロトタイプとそう変わらないサイズですが、色んな使い方を想定すると、それぞれの使い方に合わせた寸法を守る必要が出てくる。例えばA4ファイルが入る、といったように。

 

また、限られたパーツ数で複数の使い方を実現するためには、既成品とのマッチングも想定しなければなりません。誰でもが手に入れられる、例えばIKEAや無印良品のモノを上手く納められる寸法であれば、可能性はなお広がりますもんね。

 

そんなこともあれこれと相談した上で、これも3人とも納得の答えが出たので、いよいよ本チャンの試作品、ちゃんとウォールナットでつくる試作品の寸法を、図面化しました。まだ全貌はちょっとお見せできませんが、こんな感じです。

つみきばこ04_01

 

これを若葉家具さんにお送りし、今はさらに細かいところでのつくり手の検討が最終段階といったところ。もうすぐ、試作品の製作へと着手いただけることでしょう。

 

前回も書いたことですが、こういったプロダクトを木でつくるのは、私も初めての経験です。しかし、大きなことを言えば、「人が心地いいモノ」にしたいという点では、私がいつもやっている木の家づくりと同じですね。

 

「心地いい」にも色々あって、ひとつはやはり「素材感」でしょう。風合いがよく、見て、触って気持ちいいこと。そしてもうひとつは「使いやすさ」。つくるモノの寸法は、ここに効いてきます。ある用途のための人の動きやモノの位置にうまく合えば、使いやすくなる。

 

今回は、部屋の中で目障りになる配線類を隠しながら、色々な用途をそこにもたせ、なおかつインテリアに調和する、そんなハコを目指しています。そういう商品は、実はあるようでない。「欲しい」と言った中村さんはそこに気づいておられたし、私もそこが面白いと感じました。

 

初めて挑む木のプロダクトで、果たしてそうした「心地よさの元」をうまく図面に込めることができたか。いや、家のプランとはまた違ったこのドキドキは、試作品を手に取るまで、まず鳴り止みそうにありません(笑)。


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