山を識る序章

2016-06-30

〈芦屋に来て身近になったあの山、あの森のこと、知って意見を述べあう機会に恵まれました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は午後一番から、JR神戸駅から歩いてすぐ、ハーバーランド「MOSAIC」へと行ってきました。私には珍しくそんな人気の場所へショッピングとランチ、というわけではなくて、あるミーティングのために。

 

場所はMOSAIC内にある「ひょうご木づかい王国学校」というところ。そんな場所があることすら全く知りませんでしたが、入ってみると冒頭の写真のようなところ。床やテーブル、遊具など、無垢の木がたくさん使われていました。すべて兵庫県産材だそうです。

 

ここは「木育(もくいく)」のための場所だとお聞きしました。子どもたちに木の素晴らしさを伝えるためのスペースだと。今日はそういう場所で、「KOBEもりの木プロジェクト」のための話し合いだったのです。題して「六甲山の木をつかって、こんな空間つくりたい!」。

 

このミーティングイベントのことを教えてくださったのは、上記プロジェクトのメンバーでいらっしゃる中川由紀子さん。「みゆう設計室」主催の設計士さんです。木の空間づくり、ということで、何か私にもお役に立てることがあるかな?という想いでの参加でした。

 

それともうひとつ、正直言って、六甲山の木、それを生む森林がどういう状況にあるのか、私はまだ全くと言っていいほど知りません。今回は神戸市の方、県木連の方もご参加ということで、そういう話が聞けそうだ、という気持ちも。

 

以前からこの「KOBEもりの木プロジェクト」さんの活動は目にしていました。例えば、六甲山の木を使って「木の卵」をつくっておられたり。しかし今回は「空間づくり」ということで、私は「そもそもそういうことが可能なの?木材はあるの?」という疑問も実はあったんです。

 

そうして、神戸市の森林整備戦略の担当者さん、神戸市公園緑化協会の方から、色々と教えていただきました。やはり六甲山はいわゆる「林産地」ではないので、建材としての木材を出せる状況にはない、ということ、そもそも本来が防災林、砂防林としての意味が大きいこと、表六甲には広葉樹林、裏六甲には針葉樹林が多いということなども。

 

他にも、「本多静六」という名前が神戸市の方から出てきたので、ちょっとびっくり。本多静六は「日本の公園の父」とも呼ばれ、明治・大正期に日本中で数多くの公園設計をした人物です。そうか、六甲にも本多静六が関わっていたんだ。そういうことも知ることが出来た次第。

 

今日のミーティングにご参加の皆さんも、色んなお志事の方々でした。でもそれぞれに、森が好き、木が好きで、六甲を愛する人たち。実際に森に入って手入れのボランティアに参加している方もおられました。そんな皆さんが意見を出し合う場は、意義あるものですね。

 

私自身も、まだこちらに来て2年足らずですが、日々私の事務所から見えているあの山、あの森のことはやはり気になりますし、自分の職能が何かそれに役立つのなら、という想いはあります。

 

でも、想いはあっても、そこから役立つことに結びつけるためには、まずは現状を識ることから。今日はその意味でとても学びがあったし、建築屋の固定観念とは違った他の方々からのご意見も、興味深いものがありました。

 

六甲山への理解を深める序章として佳き場だったと思います。うん、やっぱり気になることには、とりあえず顔を突っ込んでみるもんやなあ、なんて感じている今です(笑)。


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