清く潔い白

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〈世界初というお店にお伺いし、心地よさを味わってきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

芦屋は晴れて暑い日です。そこから、先日の同じような日に立ち寄った素敵な空間のことを連想したので、今日は写真多めでご紹介いたしましょう。

 

冒頭の写真がその空間。爽快感というか、清涼感というか、そういう心地よさが溢れていますね。ここは池田市にある「HOUSE OF TOBIAS JACOBSEN(ハウス・オブ・トビアス・ヤコブセン)」。なんと世界で初めてという、アルネ・ヤコブセンの旗艦店。この4月にオープンしたばかりです。

 

アルネ・ヤコブセン、皆さんはその名をお聞きになったことがおありでしょうか。もう故人ですが、デンマークを代表すると言っていい素晴らしいデザイナーです。建築、家具から照明器具、小物雑貨に至るまで、たくさんの作品を遺しています。

 

この施設は、ヤコブセンの孫であり、自身もデザイナーとして活躍している、トビアス・ヤコブセンのプロデュースで誕生したものだそうで、彼の名前が冠されています。そして店内は、ブランドを問わずにヤコブセンデザインの商品が、まさに一堂に会する空間でした。写真を並べてみましょう。

 

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白い空間に名作「セブンチェア」の色見本が並んでいます。

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反対側には木の種類見本。上部の土壁も白く塗ってありました。

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これも有名な「エッグチェア」。座ると包み込まれるよう。道向かいは銭湯かな(笑)。

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天窓からの光で、とても清潔な空気感が漂っています。

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私が好きなのはこれ、「アントチェア」。左が3本足、右は4本足で、3本の方が美しいと思います。

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小物のコーナーも、屋根架構を見せるデザインでした。

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入口廻りを外から。とても懐かしい感じのする外観です。

 

このお店、元の木造の建物は昭和初期のもので、戦後は洋裁教室として使われていたとか。その平屋の建物を目にしてとても気に入ったトビアス氏は、こう言ったそうです。「デンマークのサマーハウスみたいだね」と。その縁で世界初のお店が日本の、しかも池田市に出来た。面白いですね。

 

確かに店内は構造材表しで、カーテンの取り付けられた天窓からの光がとても美しい。もちろん、これを家として住むのは厳しいと思いますが、お店としてのこういう改装は面白いですね。ちょっと私たち建築屋とは違う感性で木造の建物がイメージチェンジしていて、楽しめました。

 

そして、私がとても「いいなあ」と思ったのは、プロダクトたちが製造メーカーの枠を超えて並べられている店だということ。そこにあるのは、ヤコブセンがデザインしたもの、という共通点だけです。

 

こういうお店を、私はあまり知りません。それほどにヤコブセンデザインのプロダクトは多岐にわたっていてお店をまるごと構成できるほどであり、こういうあるデザイナーだけの旗艦店が成り立つ、そのことが凄い。

 

そうした、考え方や想いの部分での「潔さ」のようなものがこの店内には満ちていて、空間そのもののもつ清々しい雰囲気、そしてヤコブセンデザインのプロダクトたちのすっきりとした美しさと、まるで三位一体であるかのように私には感じられました。

 

その清い感じ、潔い感じ、これはなかなか写真には写らないもの。お天気の良い日にお店を訪れてみてくだされば、この一文の感覚がきっと伝わると想います。


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