つみかた探し

2016-07-14

〈「つみきばこ」の試作をつかって、色んな意見を集め、ブラッシュアップを図る時期です。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今月4日に、「ありそうでないもの」と題して、商品開発中の「つみきばこ」を皆さんにご紹介しました。そしてその後、私の事務所「木の空間」にご来店くださる方に、現物でそのコンセプトや使い方をご説明する日々です。

 

元々私の事務所にあった、私がつくった小さな家具「上げ底BOX」を商品化してみよう、と始まったこの「つみきばこ」プロジェクト。本来の目的は、デスク周りなどで気になる配線類を隠す、というものなんです。

 

私の上げ底BOXは、その用途にダストボックスとティッシュケースを組み合せたものでした。でも、せっかく商品として開発するのなら、もっと色んな用途へ開かれたモノにしよう、という想いで、中村さん熊田さんと3人でかたちを考えてきた次第。

 

そして出てきたのが、冒頭の写真のように縦に2分割された木の箱です。これを用途に応じて、一段でも、二段でも使えるようにする。そこから「つみきばこ」という名前も生まれているんですね。

 

しかし、これはあくまでも試作品。そしてこの試作品をご説明しながら、その用途や大きさ、質感、そして商品としての「ターゲット」について、ご来店の皆さまから色々なご意見をいただいています。

 

試作品という現物が出来てきたからこそ、そういう問いかけもでき、ご意見をいただくことも出来る。そう、まさに今はそうした「探索」の時期だと言えるでしょう。

 

そして、まず用途の面で言うと、充電しておける「スマホ置き」というご意見が出てきました。やはりあの充電ケーブルが皆さん気になっておられる、ということなのですね。

 

今回つくった「穴あきの蓋」の穴の大きさは、ちょうどiPhone6がカバー付きで入るので、写真はそういう感じで撮りました。そして、そういうことなら、ティッシュを引き出すための穴も少し幅を広げて、iPadが立てられるようにしたらいいかも?なんて発想も浮かびます。

 

商品のターゲット層については、元々ライフオーガナイザーの中村さんが「ほしい!」となったところからの開発でもあり、なんとなく「インテリアに感度の高い主婦の皆さん」というイメージでしたが、この「つみきばこ」の姿から、シニア男性層にいいのでは?というご意見も。なるほどそれも面白いなあ。

 

皆さんこのウォールナットの肌には「高級感」を感じてくださったようですが、それについてもやはり「チェリーの方が色んな場面に合う」「オークの方がもう少しカジュアルで用途が広がる」などの意見も出ています。

 

もちろん、どれも全てを満足できる答えはないのですが、つくり手が思ってもみなかったお答えもあり、それを手掛かりにしてもう一度この「つみきばこ」を客観的に見つめなおすことが出来るのは、大いに意義あることですね。

 

そして、ご来店の皆さんにもう一つ、お聞きしていることがあります。それは「これ、いくらだったら買ってもいいと思われますか?」ということ。この試作品はひとつだけつくったものですから、とても高くついています。それを量産によってどれくらいまで下げれば、「買いたいモノ」になるのだろうか。

 

その問に対する答えも、実は非常にばらつきがあります。それはいくらなんでも実現できなさそう、という低コストから、それだけ出してくださるならすぐ制作に入りますよ(笑)、というレベルまで。

 

いやあ、こうした「試作品に対する意見からのフィードバック」、実に面白い。以前も書きましたが、私は建築という一回こっきりのものづくりをしているので、こうして実際の製品の前に現物に対する意見を集めるという、その行為そのものが面白いんです。

 

さて、この「つみきばこ」、私の手元にあるのはこの連休まで。その次には、一緒に進めているつくり手である熊田さん、中村さんのお宅へ行って、実際に暮らしの一部分として試してもらう、というフェーズに入ります。

 

それはそれで、また生活者の視点からかなりの「ダメ出し」があることでしょう。そして私がお聞きしている意見も反映して、かたちをブラッシュアップしていくことになる。

 

そう、段々と刃物が研がれて鋭利になるように、モノの精度も徐々に高まっていく。私としては、早く完成を見たい気持ちと、でもこの「探索」の時間を続けたい気持ちのどちらもあって、何だか悩ましいような愉しいような、ちょっと複雑な気分なのです。


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