悩ましいソトモノ

20160711-084657

〈外構工事での木部の改修は、その方法においてなかなか頭の痛いところがあります。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。今日はちょっと外構工事の、それも少しマニアックなお話を。

 

冒頭の写真、以前に外部階段の手摺を補修させていただいた、築16年めの木の家。その外部階段の途中にある植え込みです。階段の中に右側、左側と何ヶ所か、こうした「枕木」を立てて囲いとした植え込みがつくられています。

 

当時、この外構工事はKJWORKSではない別の業者さんが施工されたのですが、木の家のデッキや、階段の手摺などを私の方で改修してきていますので、その流れで「ここも考えてくれへん?」となった次第。

 

考えてくれへん?というのは、この写真の植え込みでは枕木はまだそんなに傷んでいませんが、他の場所ではかなり朽ちてきているものもあるから。足元もボロボロなものさえあって、そろそろ寿命だろう、という状況にあるからなんです。

 

以前にもこのブログに書いたことがある、この木の家にお住まいのお客さまは、そうした外部木部の寿命のこともわかった上で、その木に囲まれた暮らしを楽しんでこられました。そして、そこに植えられた樹々との暮らしも。

 

さて、それをふまえて、しかし朽ちてきている枕木の囲いをどのように改修し、さらに永く楽しんでいただけるものにするか。これはそう簡単な問題ではなく、正直なところ、今もまだその結論は出ていません。

 

この写真の植え込みには「お多福南天」が植わっていますが、他の植え込みにもそれぞれ違った植栽が。枕木による囲いを一旦撤去することになった時、これらの樹々はどうなるのか?そこが問題になります。

 

私一人では答えが出ないので、KJWORKSの外構工事をいつもお願いしている業者さんにも一緒に見てもらって、その場で色々話し、ちょっと腐りかけの枕木囲いをわざと取ってみたりしながら、考えました。

 

すると、この枕木は裏側で、鉄のバンドのようなものでつながっているようです。そして、エラスタイトという材料で土は留められている。ということは、朽ちた枕木を撤去してもバンドが残れば、土は崩れないのではないか。

 

それはいい話ですが、朽ちた枕木は撤去できても、今度の新しい部材を同様の枕木でつくるとしても、その鉄のバンドとは留めることが出来ません。もう土が入っているからです。

 

中にある土と、そこに植わった樹木も全て一緒に、一旦撤去してしまうなら、話は簡単。もう一度ゼロから考えて、よりよい形のものをご提案できるでしょう。しかし、せっかく育った樹々を目の前にして、それはあまりに忍びない話ではありませんか。

 

そういう難しさもあり、それに加えて昨今は枕木自体が手に入りにくいこともある。そこで、もう木を使うのはやめて、煉瓦を積んで囲いをつくってはどうか、という話になりました。枕木の厚み分で、ちょうど煉瓦が積めそうですし、煉瓦だとCB(コンクリートブロック)よりも基礎も簡易で済む。

 

それはそれで説得力ある答えです。でも、枕木の囲いも雰囲気あるしなあ、という気も少しあり、私自身もまだ悩んでいるのが現状、というわけなのです。

 

一つだけはっきりしているのは、樹脂製の「偽物の木」を使うのは絶対に嫌、ということ。それはお客さまも同様で、そういう同じ想いを聞くと、つくり手としてはホッとしますね。

 

今回は、年月を経た外構工事で木部を改修することの思わぬ難しさを知りました。しかし何とかよい形に着地するため、あとしばし知恵を絞り、むむむと唸るのを愉しむことにいたしましょう(笑)。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です