屋根のうえの家守り

2016-07-23

〈築10年、自然の中に建つ木の家での点検とメンテナンス作業でした。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は朝から、芦屋市の山の中にある素敵な街、奥池へ行ってきました。こちらで木の家にお住まいのお客さまから、屋根廻りの作業のご依頼をいただき、梅雨明けを待ってお伺いした次第。

 

とにかく自然の豊かな場所である奥池。このお宅も素晴らしい環境の中に建っています。そしてこうした緑の多い場所で注意しないといけないのが、「葉っぱ」。屋根の樋に詰まる、という問題が起こりがちなんですね。

 

こちらの木の家も、それを考慮して、大屋根には基本的に軒樋をつけない方式で施工させていただきました。一部、ダイニングから外に出るデッキ部分の上と玄関ポーチの上だけ、必要なところのみ軒樋がある、というやり方です。

 

今回は、お住いになって10年の節目ということで、普段上がらない屋根に上がって、点検をさせていただきました。そして、この軒樋の掃除も合わせて。この梅雨で、雨水が樋から溢れてしまったとお聞きしましたので。

 

そして、冒頭の写真です。屋根屋さんお二人に来ていただき、点検と樋の清掃作業を。実は私、高いところはだいぶ苦手なのですが、頑張ってご一緒し、きちんと一緒に点検をし、写真におさめてきましたよ。

 

それにしても、ほら、素晴らしい絶景でしょう!?空の青、山々の緑。本当に素敵な環境です。奥池はいわゆる便利な場所ではありませんが、皆さんこの他には代え難い街の環境を愛しておられるのだと思います。私も、これを見ている時は怖いのを忘れていました。

 

さて、樋の方ですが、もちろん葉っぱを詰まらせないためのネットを設置しています。しかし、それでも針のような松葉は、ネットの目から入ってしまうんですね。それが溜まって、水の流れを阻害していました。

 

それを、一旦ネットを取って綺麗に清掃し、水を流してみて確認してからネットを戻し、作業完了です。写真で見ると簡単そうですが、このような屋根の端っこでの作業は、慣れていないと非常に怖い。やはり職人さんはすごいのです。私には絶対無理(笑)。

 

ちなみに、これからの季節、屋根屋さんの志事は最も厳しい作業環境になります。夏の太陽に照りつけられて、屋根そのものからも照り返しがあって、もう地獄です。奥池の今朝はとても涼しかったですが、新築の現場で一日屋根を葺くのは大変。

 

今日はそのための、噂に聞く「夏の秘密兵器」、初めて見せてもらいましたよ。この作業着です。

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後ろの下、左右にそれぞれ、ファンが付いてる!これで風を服の中に送り込み、襟元や袖口から風を抜く、という「扇風機付き作業着」です。いやあ色んなモノがありますね。これを着て動くと、やはり一日の終りの疲れが違うよ、とのこと。本当にご苦労さまです。

 

私たち家づくりに関わる人間、建築に関わる人間は、自分自身ではないこうした特殊技術をもった職人さん方の手によってこそ、ものをつくることが出来ている。そのことを常に忘れてはいけないし、そうした「技」を世界から無くしてはいけない。今日もまた、そのことを想いました。

 

樋作業を終え、点検も。屋根そのものの状態は非常に良好で、よかったよかった。普段見ることのないところですから、できれば節目の時に、こうした点検もしておくべきですね。

 

自然豊かな街で、住まわれて10年の木の家。樋はこれからもまた、いつかきっと詰まることでしょう。この環境の中ではそれは避けられませんし、お客さまもご理解くださっています。

 

自然の中で、それと付き合っていく暮らし。変にメンテナンスフリーを目指すのではなく、そんな営みの中で私たちつくり手が果たすべきこと、それが「家守り」だと想っています。


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