湯のある居室

2016-07-31

〈モデルハウスの木のお風呂は、出来た時よりさらに私に魅力を放っています。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日も終日、事務所で黙々と作業。なので、昨日の本社訪問からちょっと木の家のモデルハウスのご紹介をいたしましょう。今日の私の気分ともぴったりの場所がありますので。

 

冒頭の写真がそれ。木のお風呂ですね。床と壁下部は御影石張り、壁上部と天井、そして浴槽が木で出来ています。ここには「高野槇(こうやまき)」という木を使っているんですよ。

 

高野槇は、桧と同じかそれ以上に水に強いと言われている材です。ちょっと香りも独特ですが、それもまたいい感じ。いかがですか、なかなか素敵な雰囲気でしょう?

 

モデルハウスですので、実際にお湯を入れて使うことはありません。なので築10年を経ても全く傷んでいませんね。しかし実際のお宅でも、扱いを知って上手に使えば、早々傷むものではありません。

 

私自身が自宅を建てたのも、このモデルハウスとそう変わらない時期でした。しかしその時は、あまりこういう木のお風呂に魅力を感じなかったんです。当時の私は烏の行水でしたし、メンテナンスが気になってもいたし。

 

なので、自宅には普通のユニットバスを導入しました。壁がタイル張りという少し上位機種でもあり、今でも特に不便は感じまていせん。でも、年齢を経るとともに、段々とこうした「雰囲気あるお風呂」の魅力が増してきたのも、また事実です。

 

ひとつには、24時間きちんと換気扇を回しておけば、ほとんどカビもこないしメンテも楽、というのを自宅で体感したから。そして木の風呂を入れたお客さまのところを見に行っても、換気をちゃんとしているところは、カビや傷みが少ない。

 

そしてもうひとつは、もうすぐ50歳になる私自身の体の変化というか、まあ有り体に言えば「歳を感じる」ことが多くなってきたこと。5年前、夏場はほとんどシャワーだけで済ませていましたが、年々体が「冷え」を感じるようになってきました。

 

今日のように冷房のある部屋で終日いたり、電車の冷えすぎた空気の中にい過ぎたりすると、どうも調子がよろしくない感じがする。気温の変化に体がうまく追随する能力が、やはり徐々に弱まっているのかな、とか。

 

それもあって、夏でも湯船に浸かることが非常に気持ちいいんです。単にシャワーで汗を流せばいい、というのから、入浴という行為のもつ意味が徐々にかわってきている、と感じるんですね。

 

からだの代謝も年々悪くなってきている。しっかりと湯に体をうずめ、汗をかいて体内の循環を進めることを自分で意識すべき歳になってきたということなのかなあと、最近思うようになった次第。

 

となると、浴室そのものの暮らしにおける意味合いも、段々と変わってきますよね。そういう気分で久しぶりにモデルハウスのこの木のお風呂を見て、素直に思いました。ああ、10年前よりも欲しくなってる、と。

 

今日も一日エアコン付きの部屋で作業して、帰りに思うのは「風呂入りたい」なんです。湯に浸かって代謝を促すことを体が欲している。私にとって浴室は、一日の終りにささっと体を流すところから、そこで時間を過ごす「居室」へと、徐々に変わってきていると言っていいでしょう。

 

とは言っても、早々簡単にこのモデルハウスのような木のお風呂に改修できるわけではありません。でも、木のお風呂をどうやってつくるかがわかっているので、不安はありません。あとは、時期です(笑)。

 

いつか、もっと自然の多いところへ移住したいという想いも私にはあります。その時にはもう一軒家を建てることになるでしょう。その際は絶対こういう木の風呂だと思ってはいますが、さていつになりますことやら。

 

人間、歳をとってきてこそわかるものがある。お風呂のことに限らず、最近よく実感として想う言葉です。三人の子どもたちが手を離れる頃、どんな暮らしを私たち夫婦は望むのか。

 

そんなことも段々と視野に入れてそれを愉しめれば。そんなことを想うようになる、それもまた面白いものですね。


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