つながりが呼ぶカタチ

2016-08-25

〈「つみきばこ」を一緒につくっているお二人と、その製作の現場を体感してきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は、出張というか、「大人の遠足」の一日でした。このブログにも何度か登場した、商品化に向かって徐々に進みつつある「つみきばこ」、そのつくり手を訪ねる旅だったんです。

 

つみきばこ商品化をご一緒しているライターの熊田美佐さん、ライフオーガナイザーの中村佳子さんと共に、朝から新幹線に乗って、福山へ。そこから車で連れて行っていただいたのは、つみきばこの製作をお願いしている「若葉家具」さん。

 

井上社長自らお時間をとってくださり、今日はずっと私たちのお相手をしてくださいました。写真で順にご紹介いたしましょう。まず午前中は、若葉家具さんのものづくりの拠点である工場の見学です。冒頭の写真もその様子ですね。

 

2016-08-25-1

木の家具は、何と言っても無垢板の素材が大事。その原材料についてご説明くださっているところです。

 

2016-08-25-2

冒頭の写真は無垢の板を幅方向につなげる「ハギ」の工程。そしてこれは、材料を加工するマシンの工程を見学しているところ。お二人とも興味津々で見ておられました。

 

2016-08-25-4

お昼をはさんで、午後からは若葉家具さんのショールーム「のとこ」に場所を移して、扱っておられる商品たちをじっくりと堪能しました。この「のとこ」は、私たちKJWORKSの「くらしの杜」と同様、家具・小物・器など「暮らし」のショールームになっているんです。

 

2016-08-25-5

ちょうど熊田さんはご自宅のソファを探しておられる最中とのことで、色んなソファを座り比べて楽しんでおられました。これはソファベッドになる、深くて大きなタイプですね。

 

2016-08-25-7

そして中村さんは、やはりライフオーガナイザーの血が騒ぐのか、整理収納に関する部分への観察が鋭い。このソファはこうして座面を上げると収納が表れるというモノで、特に今日、お二人の興味が合致する部分だったようです。

 

もちろん、こうした見学をしながらも、本題である「つみきばこ」の打合せもバッチリしてきましたよ。試作品を実際に三者で使ってみての感想をふまえ、その良いところと改善すべきところを井上社長にお伝えし、次へつなげることに。

 

今日、私がすべき役割というのは「仲人」なんだろう、そう想っていました。私は職業柄、若葉家具さんや他の家具メーカーさんの工場をいくつも見ていますが、中村さん熊田さんはじめ「ものづくり」の志事でない方にとってそれは、普段見ることのない別世界ですよね。

 

一方、井上社長も今日おっしゃっていましたが、どの業界もいわゆる「業界内の常識」という無意識の縛りがあって、ごく普通のユーザーの声がつくり手に届いて実現するという状況には、実はまだほど遠いものがある。

 

私は建築の志事をしながら、「木の空間」と呼ぶ私の事務所を通じて、色んな志事の方々と知りあうことが出来ています。そして一方でこうした家具メーカーさんのあり方も知る機会があり、そのどちらの感覚も、少しだけかもしれませんが、もっている部分があるんですね。

 

考えてみれば、普通なら家具工場など見に行く機会のない方々こそが、本当の家具ユーザーである。そしてメーカーは逆に、そうした方々につくる状況を見てもらえる機会は、通常はほぼ皆無でしょう。

 

なんとなくどちらにも足を踏み入れている私だからこそ、その両者をつなぐ試みを絵に描けるのではないか。今日私が意識したのはそういうことでした。そして私の思惑通り、それは非常に愉しく面白い結果をもたらしてくれたように感じます。

 

つくり手は使い手の声を聴き、使い手はつくり手の技を知る。そうしたつながりを強めることこそ、出来上がってくる「かたち」をより強く、誰もが喜べるものにする。これはものづくりに共通する話ではないでしょうか。

 

今日はそうした、双方に愉しく実りある時間であったかと思います。そしてその時間こそが、「つみきばこ」をさらに磨いてくれる。私でない貴方が観ているものを共有し、そこに近づけようと言う試みが、そこには生まれてくる。

 

そんなことを、つくり手と使い手をつないだ今日の時間で感じることが出来ました。こういう仲人の愉しみもまたものづくりの醍醐味に他ならず、それを感じることが出来る歓びもまた、とても大きいものなんです。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です