クルマと暮らす間

2016-09-22

〈クルマ好きのお客さまと一緒に考えるガレージは、雰囲気づくりも大事です。〉※写真はイメージで、文中のお宅とは関係ありません。

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

新しく計画のご依頼を承っている木の家、ちょっと今までにないスペースをつくることになりそうなので、今日はちょっとそのことを。冒頭のイメージ写真でおわかりの通り、広めの車庫をご希望されているんです。

 

今までも、KJWORKSの木の家にガレージを設置したことは何度もあります。家とつながっていて、でも個別に屋根のある別棟タイプのもの、そして建物の内部に組み込まれた「インナーガレージ」も。

 

実は私の自宅も、ガレージの上に部屋が乗っかっていますので、まあインナーガレージと言えなくもありません。でもそこは吹きさらしでオープン、前面もパイプシャッターなので、ガレージという感じではないんです。

 

インナーガレージとは、正しくは、完全に屋内になるもののこと。そしてこれを建物内部に組み込む時は、だいたい敷地面積に余裕がないことが多いですね。ガレージを1階に組み込み、リビングは2階になる、という感じで、私の家もそうです。

 

でも、土地の面積が充分にあるのであれば、冒頭のイメージ写真のように、家そのものとは別の屋根をもった「木造ガレージ」としてつくることが出来ます。そのほうが動線はわかりやすくなりますね。

 

今回は敷地面積にゆとりもあり、大きめのガレージを木の家の横にくっつけるかたちで計画しています。イメージ写真ほどの高い天井はとれないかもしれませんが、木の家そのものと同様に柱や梁を組んでつくる「木のガレージ」になりそうですよ。

 

そして今回、「これはやりたい」ということでお客さまと私との意見が一致したものがあって、それがイメージ写真に写っています。それは「木製シャッター」。これがあるとないとで、雰囲気が大きく違ってきますから。

 

ガレージのシャッターは通常鉄製かアルミ製のものが多くて、いわゆる「巻上げ式」のシャッターがほとんどですね。でも、ガレージの入口にもちゃんと木製のものがあるんです。

 

といっても、木製扉だと厚みが必要になるので、その格納法として巻上げ式は現実的ではありません。写真にあるモノは、オーバースライドと言ったりする方式で、何枚かに分割されて、車の上にスライドして格納されるタイプです。

 

それともうひとつ、家のドアと同じく車庫の入口も全くの一枚で、それが幾つものヒンジ(蝶番)を上手く動かすことで、そのまま車の真上へと格納される、という方式もあります。

 

いずれにせよ、普段閉まっている時の建物の外観は完全に「板張りの大きな扉」のように見えていて、これがとてもいい。是非採用したいと思って、いまメーカーさんに見積りを依頼したりしているのです。

 

私自身は車にあまり興味はありませんが、それでも相棒と呼ぶビートル君を本当はガレージに入れてあげたい、という気持ちはあります。車が好きで、ましてやそれをいじるのが好きな方なら、ガレージという場所は単なる車庫ではないはず。

 

昨今は「ガレージハウス」なんて言葉もあって、そうした「趣味の部屋」としてのガレージ、というつくり方も一般的になってきたようですね。リビングとガラスで隔てられて、愛車を眺めて暮らす家、というのもあるとか。

 

そう言えば、車ではありませんが、ハーレー・ダビッドソンのためのガレージとご主人の書斎がつながっている、という木の家もつくったことがありました。そうした趣味の方のために、それを堪能できる空間のあり方をご提案することもまた、プロの務めでしょう。

 

今回のお客さまも、そういうクルマ好きの一面をおもちのよう。そのための「クルマと暮らす間」、出入口のドアも含めて、人間の居室としてあるべきかたちをもって計画を進めていこうと思っています。


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