線路の下のつくり手たち

2016-10-21

〈阪急神戸線の高架下をじっくりと巡って歩く黄昏時でした。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は、夕方からあるイベントに参加しました。「灘高架下Open Night」と銘打ったその催しは、阪急神戸線の王子公園~春日野道の高架下にあるお店や工房を今夜だけ開放する、という企画だったんです。

 

王子公園駅の真下にある「HASE65(ハーゼロコ)」を訪問したことは、このブログに「素材感の馴染み」と題して書きましたが、その時のその高架下の空間の独特な味わいが、とても印象的でした。

 

今回はHASE65さんも含め、同じく阪急高架下の空間で商売を営むお店が13店参加され、普段はオープンでない工房なども含めてその空間を巡って歩くことが出来るという。これは見ない手はありませんね。

 

17時スタートということで、少し暗くなってきた高架下の道を、お店巡りの旅へ。冒頭の写真はその王子公園に近い側、家具やDIYの工房が3つ並んでいるあたりの風景。なかなか風情があるのです。

 

HASE65さんは木建材とランドスケープデザインの事務所。その他にも、家具や内装の工事、玩具店、額縁の工房、鉄製品、革製品と、やはり「つくり手」さんの工房+ショールーム、という使い方が多い感じ。

 

今夜はその制作物と高架下を活かした空間とを、併せて楽しんできたというわけ。いくつか写真でご紹介しましょう。その雰囲気を一緒にお楽しみください。

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これは貸しギャラリー「Cultivate Industry」さんのスペース。ライフオーガナイザー中村よっちゃんが、確か来月ここでイベントされると言っておられました。

 

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その隣、「Draw Factory」さん。線路の高架と道路とが斜めに交差すると、こういう鋭角に尖ったスペースが生まれるんですね。こちらは一昨日オープンされたばかりだそうです。

 

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これまたその隣、家具工房「Magical Furniture」さん。ここは2階をつくって階段で上がるようになっていました。中の設えも含め、ちょっと私の事務所と近いものを感じましたね。

 

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そしてこれは、鉄製品加工の「aizara」さん。先日の南港ATCホールでの見本市でもその作品たちを拝見しましたが、黒皮付きの鉄の雰囲気は、この荒々しい高架下の空間のほうが、ずっと映えて見えました。

 

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最後に、ここは革製品工房「ANCHOR  BRIDGE」さん。コンクリートの躯体の中に黒い鉄骨と煉瓦を入れ込んだインテリアが、つくっておられる革製品の雰囲気とよく合っていて好ましいお店でしたね。

 

他にも、古着屋さんやダンススタジオなどもありました。でも、どのお店の方々も、この高架下というスペースの魅力に惹かれ、それに合わせたかたちでお店のインテリアをまとめておられるのがよくわかります。

 

線路の下という立地は、元々が列車の通る音や振動が響く場所。なので、ものづくりの音を発するこうしたつくり手の工房には、むしろもってこいなのかもしれません。つくり手が集まるのも納得かと。

 

私自身はあまり事務所として入りたいとは思いませんが、でもこういうラフな感じの空間づくりにも、かなり惹かれます。同じコンクリートでつくられた空間でも、こうした都市インフラの土木的な構造は、他にはない魅力を発しているようです。

 

こうした独特の空間を味わうと、いかなる場所にもその空間のあり方に合った居場所をつくるという、人間の性のようなものを感じますね。そして荒々しい空間が、その人の性によって制御されていく。

 

今夜は晩ご飯担当もあって、あまりゆっくりとは見て回れなかったのですが、でも充分にその独自の空間構造から刺激を得ることが出来ました。そして人の営みの逞しさにも、大いに想いを致す時間となりました。


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