四季と交感しながら

2016-10-27

〈中医学からの教えと、それを日本流にアレンジした思想を併せて学びました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日のKJWORKS阪神「木の空間」では、原田栄利子さんによる薬膳のセミナーが開かれました。「四季薬膳 ~季節を大切に生きるヒント」と題して、日本の四季に合わせた食生活を学ぶ講座です。

 

原田さんは、看護師としての長い経験をおもちです。そんな中で、病気になってからの対処療法ではなく、その前にある「未病」の状態でのケアの大切さを痛感し、そこで東洋医学(中医学)と出会ったとのこと。

 

そこで眼の前が拓け、中医学の考え方を人に伝える活動へ。そしてそれを自分自身の暮らしに当てはめて考えていく内に、「日本の四季」というものに思い至った、と。今日はそうした想いの溢れたお話でした。

 

ちなみに「薬膳」という言葉は、日本に入ってきた中医学をアレンジした、日本人の命名によるものなんだそうですね。そのことにかなり驚きましたが、でもよく考えてみればあたり前かも、とも思ったんです。

 

日本人は、諸外国から来た良いものを「日本流」にアレンジすることに長けた民族です。中医学発祥の国と自分たちの国では、やはり自然環境や四季の変化も違う。それを微調整したのが「薬膳」なのでしょうね。

 

そして日本人には、四季折々の「旬」のものを摂るという考え方もあります。これもきっと薬膳と密につながる話。言わば、その時期に美味しいもの、その強まった生命力を身体に採り込んで自分の生命力を高めることだとも言えますから。

 

とはいえ、残念ながらそうした「旬」も消失しつつあるのが現代。中医学の根本的な思想と、そこから古の日本人が紡ぎ出した「薬膳」の考え方によって、そうした本来の「自然とともにある食」を思い出す。原田さんのお話にはそうした大きなテーマが感じられました。

 

実は先日もここで、別の講師さんがが薬膳セミナーをされていました。先日と今日、ともに私もご一緒に聴講して思うのは、これは「木の空間」でおこなうセミナーとしてまさにぴったりだ、ということです。

 

こうした「自然な食と健康」というものが現代に求められることは、木の家での心安らかな暮らしを求める心と、きっと相通ずるものがあると思うんです。それは自然の一部としての人のあり方、という意味で。

 

今日、原田さんの口から色々な言葉を聞くことができました。。それは中医学・薬膳の教えをあらわす言葉。「未病先防」もそうですが、それよりもっと根源的な思想そのものと言える言葉たち。

天人合一 ・ 心身一如 ・ 身土不二

 

天と地、そして人。人の心と体。そうしたものたちの間につながりを感じ、眼には見えずともその間に流れているものを感じる。食についても住についても、そうした感覚こそが人の安寧と健康の元であることに、皆が気づき始めたのでしょう。

 

自然の移り変わり、日本の四季に寄り添い、それと交感しながら生きること。私もそうした暮らしのできる木の家をつくっていると自負していますし、今日はそうした深い部分で原田さんのご活動と重なる部分を感じられたのが、私にとって大きな実りだったと思いました。


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