山へのフィードバック

2016-11-02

〈KJWORKSの木の家の構造材を産する阿蘇小国町(おぐにまち)の皆さんを、現場へご案内しました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

明日の祝日、11月3日はKJWORKSの毎年恒例「杜の感謝祭」というイベントの日です。箕面は彩都の本社「くらしの杜」に出店が並び、住まい手の方々、ご縁のある方々と一緒に楽しい時間を過ごす日なんです。

 

その「杜の感謝祭」には毎年、KJWORKSの木の家「木想家(もくそうや)」の構造材を製材・出荷してくれている熊本は小国町の「小国ウッディ協同組合」さんも来られ、小国の物産販売をしてくださいます。

 

そして昨年から、前日入りされる小国ウッディの皆さんをその小国の木材でつくった木の家にご案内する、という試みを始めました。10月に開催される林産地の旅「阿蘇小国ツアー」にもご参加され、小国の皆さんとも触れあった方が建てられた木の家へ。

 

昨年は竣工して住まわれ始めた高槻のお客さま宅へお連れしました。そして今年は、今月末に竣工となる吹田の現場へ、また今回も私がご案内をさせていただいたんです。どちらも私が担当の木の家ですので。

 

宿泊される千里阪急ホテルへお迎えに行き、そこから現場へ。今はもう外構工事ですので、建物内部はほぼ出来上がっています。床などは養生されて見えませんが、全体の雰囲気は感じられる状況に。

 

一般的に、製材の志事の方々にその材が実際の現場でどのように家になっているのか、設計者と話して決めた材の使い方はどう実現したか、そうしたことを現場で見ていただける機会はなかなかありません。

 

でも、せっかく小国ウッディさんが年に一度大阪へ来られるタイミングがあるのだから、そこでこうした機会を設けることは、素晴らしい木材を使わせていただく私たち家のつくり手の当然の義務だと思うんです。

 

そんな想いから始めた試みでしたが、それは山の木と材木ばかり見ている製材業の皆さんには非常に良い学び、そしてフィードバックになるようです。こう組まれこう見えるなら、次はこういう材をつくろう、と。

 

今日も、実際に組み上がって各部の仕上げまで出来ている木の家の中で、非常に熱心に自分たちがつくられた材の施工状況を観察されていました。柱や梁が見える「真壁」のつくりは今や少数派ですので、なおさら小国材がよく見られてよかった。

 

家という構築物は、非常に多くのパーツと、そして多くの人の手を介してかたちになっていくものです。そのパーツをつくる際に、その最終的な全体像がイメージ出来るかそうでないか、それはパーツ製作の作業にきっと大きな影響があるはず。

 

パーツ呼ばわりはむしろ失礼で、この小国杉は木想家の文字通り「骨組み」であり、家というものの骨子だと言えるでしょう。そこで「どうつくり、どう家にするか」という双方向のコミュニケーションが活発になることは、必ずよい結果をもたらすと感じますね。

 

今日来られた3人の方々、あちこち写真を撮っておられました。それを工場で作業するメンバーにも見せてあげるそうです。「あの材はこうなってたよ」と。何だかとっても嬉しいことではありませんか。

 

そうした想いの届く佳きつくり手と一緒に家づくりという志事が出来ていることに感謝しますし、林産地ツアー、そして明日の感謝祭と、単なるパートナーを超えた密なおつきあいが出来ていることにも、改めて。

 

あたり前ですが、木の家は、木があってこそ。阿蘇小国の山からやってきた杉の木たちは、こうして吹田の地でこれから永く永く、お客さまの家としてまた第二の人生を生きるのですね。

 

お客さまもまた林産地へ実際に行かれ、そしてまた明日も小国ウッディの皆さんと感謝祭でお会いになることでしょう。「山・つくり手・住まい手」が相互いに顔の見える関係でいられることは、とても素晴らしい。

 

実はそれこそが、木の家の寿命をより永く保つための一番の秘訣なのかもしれないな、小国ウッディの皆さんと現場を見ながら、私はそんなことを思い浮かべていたのです。


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