うごいて解決

2016-11-10

〈自然光を採り入れつつ充分に機能を満足する洗面コーナーには、造付収納家具が一役買っています。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日、事務所で作業していたら、眼にゴミが入ってしまって。事務所にある洗面台へ行きましたが、ゴミを取るのにどうも照明が良くない。天井のダウンライトは自分が影になるし、洗面台の照明は明る過ぎて。

 

こういう時に、窓からお日様の光があればなあ、と思いました。まあ間取り上仕方がないのですが、やはり充分な自然光でものを見るのが一番見やすい。人間の眼はそう出来ているのでしょうね。

 

と、そう思った時にすぐさま連想したのが、今日の冒頭の場所なんです。先日お引渡しをさせていただいた木の家、そのキッチンの並びの、家族の間からもよく見える洗面コーナーです。

 

KJWORKSの木の家ではよくこうした「見せる洗面台」をつくります。オープンな場所にあり、LDKから見えても問題ない、良い雰囲気の場所として。ここもそのひとつで、ボウル前に眺めの良い窓があるんですよ。

 

ここに窓があることで、このコーナーにはとても開放感があって心地いい。でも、単に心地いい場所であるだけでなく、そこに機能との両立が出来ていることが大事です。使いにくかったら意味がないですから。

 

ということで、この洗面台の横には、壁に埋め込まれたような収納が設置されました。洗面廻りの小物はここへしまわれて、扉を閉めればすっきり。なんといっても壁から出っ張ってないのがいい。

 

しかも、その扉の裏側には鏡が張られています。この家のメインの洗面台は別の場所にあって、ここはいわばサブなのですが、しかしやはり時には鏡を少し見て、身だしなみのチェックもしたいところですよね。

 

そういうお客さまのご希望に対して、このサイドの収納を「動く装置」として提案できたのは、今回の実施設計担当スタッフの功績ですね。扉も白くて、閉めると壁に溶け込む。そして開ければ鏡が現れる。

 

これぞまさに、造付け収納の真骨頂だと言えるでしょう。開閉の機構をもち、その開いた時と閉まった時とで別の機能を満足することができ、そうした「からくり」の愉しさが利便性に加味されているところが。

 

私の事務所「木の空間」に来られた方にはお見せしているのですが、ここには「コピー機を収納するチェスト」があります。閉めていればチェストですが、その扉の動きが面白い。コピー機と同様、上に開くんです。

 

見ておられない方には想像しにくくて申し訳ありませんが、このチェストもまた、その開閉の機構をもって上手に機能を満足する家具のひとつ。必要とされる機能を、動くことで解決しているモノと言えるでしょう。

 

そうした機構を備えた収納や家具は、いわば「暮らしの道具」となり、シチュエーションの違いによって動かして使うことで住まい手をサポートし、空間に変化を与えてくれます。

 

そして、そういう動くモノを考えるのは、とても愉しい設計者の醍醐味。私も今日は眼のゴミで不便したことで、事務所にもまた何か造付の収納家具をつくりたいような気分になったのでした。


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