はじめが肝心

2016-11-18-01

〈お引渡して半年、ストーブに初めて火が入る時には、私たちが一緒です。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

昨日は書評ブログの日でしたが、志事のほうは、この春にお引渡しをしたお客さまのところへお伺いしてきました。ちょっとしたメンテナンスと、そして家族の間に鎮座する薪ストーブの「火入れ」のためです。

 

薪ストーブを設置された木の家では、お引渡しの時期はそれぞれ違っても、最初の冬のシーズン初めに、私たちがご一緒して「火入れ」をおこないます。薪ストーブの使い方をお伝えする大切な儀式ですから。

 

今回は現場管理の山田と設計の平野も一緒で、山田から火の付け方や空気取入れの切り替え方など、機種に応じた操作方法をお伝えしました。お客さまもよくわかっておられる方ですので、非常にスムーズです。

2016-11-18-02

 

でも、点火や薪のくべ方といったような通常の使い方以外に、この火入れについては必ず私たちが一緒のほうがいい、その理由があるんです。それは、薪ストーブの「慣らし」についてお伝えすること。

 

自動車を新車で購入した時などに「慣らし運転」という言葉をお聞きになった方は多いと思います。車に限らず機械類にはわりとついて回る言葉で、「当初はフルパワーでなく抑えめで運転する」という意味。

 

そして、薪ストーブという暖房器具にも同じく「慣らし運転」が存在します。さあシーズン到来だ!とばかりに最初からどんどん薪をくべて焚くというのは、お気持ちはわかりますが、避けるべき行為であります。

 

薪ストーブには専用の温度計があって、磁石でストーブの天板にくっつけて使います。慣らし運転では、着火してから徐々に薪をくべ、この温度計が200~250度になるくらいまで焚き、その後消えるまで放置。

 

これで新品のストーブを、その高熱の状態に「慣らす」のですね。これを3回くらい繰り返していただいて、その後ようやく思い通りに使ってOK、ということになります。最初ちょっと我慢が必要なんです。

 

それともうひとつ、この慣らしをご一緒するのにはまた別の意味があります。初めて焚いたストーブからは、ちょっと変な匂いがするんですよ。そしてまた、機種によってはストーブ本体から煙が上がることも。

 

これは、ストーブ本体に塗られた保護塗料が熱で揮発、あるいは燃焼するという現象で、基本的に必ずおこります。慣らしを続けるうちになくなるので心配は要らないのですが、でも最初はびっくりしますよね。

 

そういうことも、きちんとご説明をし、一緒に火入れをさせていただいてこそ、その後は安心して使っていただける。皆さん普通は薪ストーブを触ることすら経験がないし、知らなくてあたり前ですから。

 

でも、その中で火を燃やす器具である薪ストーブは、非常に危険な道具にもなり得るモノ。ちゃんと使い方を知り、慣らしをおこなってこそ、心地よく愉しいストーブライフへ入っていくことが出来るんですね。

 

今年のシーズンもまた、KJWORKSの薪ストーブユーザーさんがたくさん増えました。火入れをご一緒しつつ私がいつも想うのは、やはりはじめが肝心ということ。最初に安全と安心を確実にお伝えできてこそ一丁前のストーブ屋、なんですから。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です