雨のち晴れ

〈思わぬ天気のいたずらに、一喜一憂の午後だったんです。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

このところ建物外部の木製デッキのご依頼が多い、ということを先日このブログに書きましたが、今日はそのうち西宮の一軒での「現場あるある」的なドキュメントを書いてみようと思います。

 

今回のお話は、KJWORKSの施工ではないお宅で、外部の木製デッキとそれを覆う透明な屋根をつくりたい、とのご依頼。事前に現地で打合せを重ね、今日は快晴の朝、まず屋根からの着工でした。

 

LIXILさんによる高性能な熱線反射樹脂の屋根を採用していて、朝から職人さんと着工前の打合せ。こちらの考えと、図面では描けない細かい部分の説明をし、それをお客さまにもお伝えしてからスタートです。

 

実際に手を動かす職人さんに的確な情報を伝達しないとミスのもとになりますから、この朝一番の打合せはとても大切です。ここで情報共有をきっちりやって、あとはつくり手にお任せし、要らぬことは言わない。

 

ということで朝一番の勝負を終え、「じゃあ、夕方にまた、完了確認で来ますね」と、現場を離れました。夕方までかかると聞いていたし、芦屋の事務所までも車で15分と近く、往復も苦になりませんから。

 

そして所用を済ませて事務所に戻り、さあ別の木の家の間取り検討をしよう。その時、空が曇ってきて風が出始めていたのですが、天気予報では降水確率も低いし大丈夫だろう、と高を括っていたんです。

 

そして検討にしばらく没頭していた午後三時半、突然にゴロゴロゴロっと空が鳴りました。えっ!?がばっと頭を上げて外を見ると、もうすでにザアッと雨が降り出している。なんと、こう来るか。

 

そこですぐ考えました。屋根工事が途中で止まって残りが明日の午前中に延期になったら、次の大工さんの工事も中途半端に狂ってくる、と。週間予報をばっちりチェックして工程組んだのに、何たること。

 

外構の工事は、とにかく雨だと施工そのものが危険になるし綺麗にできなくなるので、中止を余儀なくされるんですね。これはいかん、とばかりにすぐ事務所を出て、ともかく現場へダッシュです。

 

芦屋はもう既に雨脚強くて、車をスタートさせながらかなり暗澹たる気持ちになっていました。屋根の施工、危険なことになってないやろな。もう明日に延期でもいいから、とりあえず無事に止まっててや。

 

このあたりが工務店の性、とでも言うのでしょうか。家づくりの現場に雨で良いことはありませんので、どうしても気持ちが暗くなる。悪いことの方をつい想像してしまいがちなんです、雨になると。

 

気持ちばかり焦りながら西宮山手の方へ向かっていくと、徐々に雲が晴れて、雨が小降りになってきました。おお、早くやんでくれ。そして現場へ着いた時にはもう晴れ間が。ほんの通り雨だったんですね。

 

でも、職人さんの車がなくなっていて、ああやっぱり途中で止めたか、と思っていたら、出てこられたお客さまが一言、「もう終わって帰られましたよ」と。「えらい雨でしたね。降る前に終わってよかった」と。

 

朝に職人さんと話したのより二時間近く早く、屋根の施工は終わっていたんです。ああ、手際のいい職人さんで助かったなあ。そう思って出来上がった屋根を撮ったのが、今日の冒頭の写真です。

 

すっかり雨はあがって青空に戻り、傾いた陽が家々を照らしています。そして出来たばかりの透明な屋根に雨粒がたくさんついて美しい。出来た直後に雨で、屋根は早速その役目を果たしてくれていました。

 

慌てふためいて事務所を飛び出し、やきもきしながら車を走らせたのも私の取り越し苦労に終わりましたが、今日の分の工事がちゃんと仕上がったのだから、結果オーライですね。

 

これも朝の打合せが完璧だったから、ということに勝手にしておいて、お客さまと屋根を見ながら、デッキの形状の話をして帰ってきました。その時には、すっかり私の気分も天気と同じ、雨のち晴れでした。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です