通う場、変わる場

〈毎年訪れる宿、でもその物販スペースが大きく様変わりしていました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

昨夜は香住の宿「さだ助」さんで、KJWORKSの忘年会でした。年に一度のこのカニ三昧をスタッフ、職人さん方と一緒に楽しむのが、毎年の恒例になっています。私ももう、15回くらい行っていますね。

 

そして宴の次の朝は、「さだ助」さんの前で開かれる「朝市」で家族のためにカニを買って帰るのが、これまた毎年の恒例。と思ったら、なんと朝市はもうやらなくなったという。

 

ええっと驚いていたら、「新しい売り場に移りました」と。前からお土産用のカニやエテガレイの干物などを扱うお店はもってらしたのですが、その店が新しい建物に移転した、とのことでした。

 

前から、干物を扱うお店ということで「干市(かんいち)」という名でしたが、新しくつくられたお店もそれは受け継いでいました。ただし今風に「KAN-ICHI」と。訪れたKJWORKS一同、大いに驚いたのです。

 

冒頭の写真がそれ。無論カニや干物などもあるのですが、それ以外にも香住・但馬の農産物や特産品あり、雑貨あり、さらにはスノーピークのアウトドア用品も。すっかりライフスタイルショップの様相なんです。

 

物販スペースの拡大だけでなく、レストランもつくられていました。天井が高く、木を活かしたインテリアは、なかなか心地いい。KJWORKSの木の家に通じるものがありますね。

すっかりスタッフもくつろいでいます。

お天気は今ひとつでしたが、レストランからは香住海岸がよく見える。立地もとても良いのです。

床も重厚感ある無垢板をふんだんに使用。これは多分、樽材の再利用ですね。

バーコーナーらしき場所も。家具もなかなか洒落ているのです。

 

毎年、朝市でカニや干物を買っていた私は、その変わりようにびっくり。いやあ、さだ助の大将、頑張らはったなあ。これは流行るやろなあ。冬はカニに集う方々、夏にはビーチを愉しむ方々に、人気が出そう。

 

案内を見ると、スルメづくりや缶詰づくりのワークショップなども開催されているようです。物販、飲食、ものづくり体験と、この地の魅力を「もの・こと」の両面から強く発信する場として構想されたんですね。

 

その居心地の良さを楽しみながらも、私は正直なところちょっと寂しいような気もしていました。あの鄙びた感じ、いかにも漁師町という風情の、寒い中での朝市もとても楽しかったのになあ、なんて。

 

でも、変わらないこともありました。それは、毎回の朝市ですっかり馴染みになった売り手のおばちゃんが、この新しい売り場にいらしたこと。おばちゃんとの会話が香住への旅の楽しみの一つでしたから、それがとても嬉しかった。

 

やはり旅とは、風景やそこでの宿や店の印象も大きいですが、そこで出会う人々との時間というのが何より想い出に残るものです。ましてや毎年毎年何度も来ているところなら、なおさらですね。

 

大将や女将さん、そして売り手のおばちゃん達。年にたったの2日だけですが、毎年続ければその交流の時間は段々と積み重なって、ちょっと他に代え難いものになっているのでしょう。

 

今回、建築からなる「場」が突然変わり、少し戸惑いを覚えたのでしたが、でもまたここも、徐々に馴染みの場所になっていくのだろうなあ。そんなことをぼんやりと考えた次第。

 

地域がもつ魅力の発信基地を新設された「さだ助」さんは、きっと今よりもさらに予約の取りにくい宿になっていく気がします。私たちも年に一回ここに通ってのご交流を、変わらず続けていける元気な会社でありたいものです。


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