つくって住んで

〈5年を経た木の家のお客さまへ、年月を経た家の実体験をお話しました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は築4年の木の家へ、外構工事のご相談でお伺いしていました。写真にあるデッキの一部改造のお話について、心地よい日差しの中でお庭にて打合せをし、その方針を決めていく時間だったんです。

 

その後は室内にて、昨年取り付けをした造付家具のその後を見せていただきました。充分にご活用いただいているようで何より。そしてお茶をご馳走になりつつ、色々とお話を。

 

やはり築5年目くらいになると、今回のデッキを含め、家の外部のことが段々と気になってくる時期だと思います。木部の傷みへの対処法など色々とご質問もあり、それにお答えする時間でした。

 

方角による違い、デッキの板の表と裏の違い、手摺のあるなしの違い、水平面と垂直面での違い。同じ外部の木部といっても、その場所や使われ方で傷みの進行にはだいぶ差がある、というようなお話です。

 

そんなお話をしながら、ふと気づいたことが。それは、自分が志事の上で得た知識や経験のことも話しているけれど、それと同じくらい自分自身が住む木の家での体験のことを例として挙げているということ。

 

お客さまが投げかけられるご質問に、ああ自分も同じようなことを経験した、と思います。そして同様の事例がいくつも思い浮かびますが、やはりその中で最もリアリティがあるのは、自分の家のことですね。

 

例えば、外壁のことや外部木部のお話と併せて、暮らしの中での「雨の音」についてのお話がありました。強い雨の時、雨の音とともに雨垂れの音がするのが、気になるときがある、と。

 

これも、私自身が自分の住まう木の家で、似たような経験があるんです。こういうことはメンテナンス工事などでお伺いする、その時だけではわからない問題。やはり住んでみないとわからないことですよね。

 

自分の経験から、こういう感じで雨垂れが落ちる時がありますね、というお話が出来るのは、やはり同じような音を暮らしの中で聞いたことがないと、実感としてお話が出来ないことだと思います。

 

見たらわかる材料の傷みなどより、こうした音の問題のように、継続的に木の空間の中に身を置き、時間を過ごしてみないとわからないことがある。それに実感で答えられる自分に、ふと気づいたという次第。

 

私は、日々の志事の中で色んなお客さまとの家づくりをしています。しかしそれと同時に、築12年の木の家の住まい手でもある。そしてその12年間の暮らしの中で、「こうしておいてよかった」と「こうすればよかった」、両方を感じてきました。

 

この、つくり手としての経験からフィードバックされるものと、住まい手としての実体験からフィードバックされるもの、その双方から得る知恵こそが、それをお伝えするお客さまへの「説得力」につながるのでしょうね。

 

そう、やはり家のつくり手はその家の住まい手であるべき。お客さまからも共感をもっていただけ、そしてこちらもお客さまの暮らしに共感をもってお話することが出来る。この意義はとても大きいはず。

 

KJWORKSのスタッフ全員に今すぐそうせよ、というのは酷な話かもしれませんが、でもそのことの大事さも、経験者として伝えていかないとなあ。今日はお客さまとの会話から、そんなことを感じた私でした。


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