骨組みありき

〈11年を経たモデルハウスが、新しい姿に生まれ変わろうとしています。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

昨日は「企業内保育所」の施策について書きましたが、志事ではKJWORKS本社「くらしの杜」に行っていました。その「木の保育園」計画について、社内での話もあったものですから。

 

そして、先月初頭に「モデルは衣替え」と題して大幅なリフォームのことを書いていたKJWORKSモデルハウス「阿蘇小国杉の家」の現場も、少しのぞいてみたんです。年明け着工からどこまで進んだかな、と。

 

その様子が冒頭の写真です。システムキッチンなど造付家具は全て取り払われ、2階と吹抜けの間の壁や手摺もなくなって、中は骨組みだけになっていました。こうなると、中央の大黒柱がより際立ちますね。

 

ここから新しい間取りへとつくり変えるわけですが、いくら大規模リフォームと言っても、この骨組みはそう簡単に変えられませんので、そのままです。骨組みありきで、そこに合う新しいプランをつくる。

 

このモデルハウスに限らず、普段お客さまからご依頼をいただく大規模リフォームの家づくりでも、骨組みがそうそう変えられないのは同じです。そして、それに連動してはたらく「耐力壁」も同様。

 

木造であれば、新築で培った知恵を活かして部分的に柱を抜いたり、耐力壁の位置を変更したり、ということが出来なくもありません。しかしそれも、全体の構造バランスをよく考えながらやる必要があります。

 

まして、リフォームする建物が軽量鉄骨であったりコンクリートであったりした場合は、基本的にその骨組みには手は出せない、変えられない、と考えたほうがいいでしょう。

 

これは3年前に全面リフォームをさせていただき、木の家になったお宅。その工事中の一コマですね。ここに見える骨組みや「ブレース」という☓形の「筋交い」は変更不可で、それありきの計画だったんです。

 

先月のブログで私は、「モデルハウスが大幅にリフォームすることは、木造住宅というもののフレキシビリティ、融通無碍な『懐の深さ』を実証することにもなる」と書きました。

 

今まさにその工事が進んでいっているわけですが、逆に考えると「永く住み続けられる木の家」とは、そうした構造、骨組みや耐力壁の考え方がシンプルである方がさらにフレキシブルである、とも言える。

 

モデルハウスが骨組みだけになった写真、このエリアには元々耐力壁もありませんでした。ですからリフォームもしやすいし、シンプルな骨組みだけが残った写真も、それはそれで美しいですね。

 

さらに先日の記事に書いた新モデルハウス「E-BOX」は、外壁にしか耐力壁がなく、家の中には柱が2本だけ、というシンプルな構造を実現しています。他の壁は全て単なる間仕切り、というわけ。

 

構造を負担しない壁だけで構成される間仕切りは、あってもなくても問題ない。非常にフレキシブルな、ライフスタイルに合わせられる可変性をもった木の家のかたちだと言えるでしょう。

 

これは私がよく言うことですが、KJWORKSが家をつくる時に実現したいことは色々あっても、その先にあるものはひとつしかありません。それは、「ずっと永く住んでいただけること」です。

 

間取りも、構法も、お客さまとの濃密な打合せも、全てそのためにある。そして、こうしたシンプルでわかりやすい骨組みのあり方も、「永く暮らしに寄り添う」力のひとつだと、私は考えています。

 

リフォームは基本的に骨組みありき。であるならば、いつか発生するリフォームを念頭に置いて骨組みを考えるべき。昨日はすっきりとがらんどうになった木の空間の中で、そんなことを再確認した気分でした。


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