新しい居場所

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

先の土曜日、昨年11月末にお引渡しをしたお客さま宅へ、設計の平野と一緒にお伺いしていました。「まだなかなか片付かなくて…」と言っておられましたが、いやいや、もうとても綺麗にお住まいでした。

 

そこで住まわれ始めた家をひとしきり見せていただいたのですが、そこで私がとても嬉しく思ったことがありました。もちろんメインの「家族の間」廻りも「暮らしの色」に染まって素敵でしたが、他のところで。

 

今日の冒頭の写真は、そのお宅ではありません。でも、同じようなコーナーということで今日はこの写真を。階段を上がってきたところの2階「共用スペース」にあるカウンター廻りですね。

 

こういう共用スペースのカウンターは、KJWORKSではよくつくります。でも、一般的にはあまりないスペースかもしれませんね、階段を上がったところがもうひとつの人の居場所になっているというのは。

 

写真のようにパソコンコーナーになったり、ご主人の書斎代わりになったり、家によってその使い方はさまざま。そして、今回お伺いしたお宅のカウンターの上には、ご長男の教科書が置いてあったんです。

 

ご主人いわく、「私が使う想定だったんですが、息子が使うようになって」とのこと。私はこれが嬉しかったんです。息子さんがこの家で、今まで考えていなかった新しい自分の居場所を見つけられた、ということが。

 

こういった、部屋でもないし廊下でもない、ちょっとしたスペースというのは、あるようでない。特にマンションなどには、おそらくまずないでしょう。戸建てならではの、しかもちょっと贅沢な場所だとも言えますね。

 

そんな、今まで見慣れない新しいスペース。新居にそんな場所を発見して、ちょっと勉強に使ってみたら、意外と心地よかった。おそらくそんな感じではないでしょうか。で、教科書が置いたままになった。

 

これは私の自分勝手な想像かもしれませんが、でも息子さんが自分の居場所としてそこを発見したというのは、やはり嬉しいこと。居場所として認められなければ、そこは使いませんから。

 

このように、住む家が変われば、そこでの暮らしの中で、色んな発見があるはず。特に、家づくりの打合せにあまり参加していないお子さんたち、あるいはご夫妻のお父さんお母さんなどは、特にそうでしょう。

 

そうした「居場所の模索」の中で、「あ、ここは気持ちがいいな」と思えるところが見つかることは、ご本人にとっても面白い、楽しいことだと思います。それが思いがけない場所だったなら、なおさらですね。

 

今回は息子さんがそんな思いがけない新しい場所を見つけ、お気に入りに加えてくださった。それは彼の新しい空間体験として、きっと何か心のなかに残ってくれると思います。

 

息子さんとは家づくりをご一緒したとは言えませんが、彼がこれから暮らしていく家にそうした新体験があったということ、それは私たちつくり手の大きなやり甲斐の源になりえる大きな喜びなんです。


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