夢を、ありがとう

〈永く生き続ける愛すべきファンタジー、その生みの親に感謝を捧げたいです。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は元々、「間取りのココロ」を書くつもりでいたのですが、昨日、悲しいニュースを知りましたので、追悼の意を込めてそのことを書きます。

 

冒頭の絵ですぐおわかりですね。左はコロボックル、右はミッフィー。この愛すべきキャラクターを生んだ児童文学作家の佐藤さとる氏と、そしてデザイナーのディック・ブルーナ氏が、相次いで亡くなりました。

 

私は少年の頃、コロボックルの物語が大好きでした。『だれも知らない小さな国』、『豆つぶほどの小さないぬ』、『星からおちた小さな人』、『ふしぎな目をした男の子』、何度も何度も読み返したものです。

 

「せいたかさん」と呼ばれることになる「ぼく」と、世話役(大統領)モチノキノヒコ、ヒイラギノヒコをはじめとするコロボックルたちの出会い。そこから「ぼく」の目の前に広がる、小人たちの世界。

 

村上勉氏のあの独特の雰囲気をもつ挿絵も素晴らしかった。黒い大きな眼をした、3センチほどの小人たち。その素敵なファンタジー全4巻を、胸弾ませながら、もう貪るように読みました。

 

その後高校生の頃、続巻が出たのを知ってまたあの世界に浸りたくなった、それもよく覚えています。そして読んだのが『小さな国のつづきの話』で、変わらぬ佐藤・村上コンビの世界がそこにありましたから。

 

そしてもう一人の巨匠・ブルーナ氏。ミッフィーには私ではなく、私の娘達がとてもお世話になりました。私が子どもの頃は「うさこちゃん」と呼ばれていたものですが、今やミッフィーは世界的な人気者ですね。

 

このシンプルな、しかし誰にも真似の出来ないキャラクター。点描のようにして描かれる少し震えた独特の線も、時代を超えて決して変わることのない、ディック・ブルーナならではの世界です。

 

コロボックルとミッフィー、どちらも私や娘達だけでなく、本当にたくさんの子どもたちをそのファンタジーの世界に誘ってくれたことでしょう。創造力の翼を広げる、その手助けをしてくれたことと思います。

 

その生みの親お二人を相次いで失ったことは、きっとその世界に夢を見たことのある人々に大きな衝撃であったかと想像します。しかし、その素晴らしいファンタジーの世界は今も、私たちの手に残されている。

 

なお、コロボックル物語は、2014年から作家・有川浩(ひろ)氏が続きを書いています。ミッフィーには別の描き手はいませんが、ブルーナ氏設立のメルシス社が著作権管理をし、今後もその世界は続くでしょう。

 

今はただ、夢の世界を私たちに遺して旅立たれたお二人のご冥福を心からお祈りし、そしてお二人に感謝の気持ちを表したいと思います。

人々の心から決して失われることのない、素晴らしい夢を、本当にどうもありがとう。


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