立体アウトドア

〈色んなアイデアやデザインをキャッチボールするのに3Dモデルはとても適しています。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日もまた、3Dモデルの作成ソフトを使った「木の保育園」の立体図をご紹介しましょう。お彼岸の頃ここへアップしたものとは少し違いますが、引き続き色んなパターンの検討の中で新たにつくったものです。

 

この絵をつくる前、私がお客さまから提案を依頼されたのは、「限られた敷地面積の中で、どうやって園庭を広く確保するか」ということでした。それも、保育室の床面積を大幅に減らすことなく、です。

 

そこで私が考えたのが、この絵のような建物でした。この敷地は、2階に上がると南西方向の眺望がとてもいいんです。なので元々「バルコニーデッキはほしいね」という話でしたが、それを利用したもの。

 

建物に2階建の部分と平屋の部分があり、平屋の屋上がそのまま「眺望デッキ」になるかたち。そしてこの案のミソは、園庭と屋上との間に「中二階」的な高さのデッキがもうひとつくっついていることです。

 

園庭から中二階デッキへ、そこから2階の高さの屋上デッキへ。中間の高さの居場所を設けることで、地面と屋上との間に連続感が生まれる。そのことをご提案するのに、やはり間取りの絵では不充分なんです。

 

なので、この3Dをつくりました。上記のようなことはこの絵を見れば一目瞭然です。中二階デッキの下にも空間が出来て、そこにも子どもたちなら入っていって遊べる、というようなことも伝わりますね。

 

さらに、中二階デッキからは保育室の高窓を通じて室内を覗き込めるのがおわかりでしょうか。この中間的高さの場所があるだけで、屋外のレベル同士の愉しみが増し、しかも中と外のつながりも面白くなる。

 

本来の目的である「園庭を広げる」という点では大きく変わらないかもしれませんが、子どもたちが外で遊ぶ、そのエリアの面積はぐっと広くなっていますし、レベル差がある分愉しさも「段違い」かと(笑)。

 

皆さんは児童福祉施設の名建築として名高い「ふじようちえん」をご存知でしょうか。ドーナツ型の建物の屋上が全てそのまま「第二の園庭」であり、子どもたちがぐるぐる走り回っているという建物です。

 

私も体験してきたことがあり、その素晴らしさの一端をこの「木の保育園」にも取り込めたら、という想いでした。自然な遊びを旨とするシュタイナー教育という面からも良いのでは、という想いもありました。

 

はたして、お客さまからも好評をいただいて、このアイデアは採り上げられることになりそうです。実はこの建築、色んな方面からの検討なので、最終どこにどう建つかはまだ完全には見えていないのですが。

 

しかし、例えばこの「立体的なアウトドア」といった、アイデアのボキャブラリーやデザインのボキャブラリーをお客さまとキャッチボールしていく中で、徐々に双方にとって「良い保育園」が見えてくる。

 

今はきっとその時期なのでしょうし、しばらくこうした3Dモデルによる情報共有が続くでしょう。それもまた、相互理解を深めるための大切な時間に違いありません。


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