3次元ぷらす

〈部屋の模様替えでの想定外の問題を、大工さんと一緒に解決です。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は朝から、自宅に大工さんが入ってくれました。長女と次女、娘たちの部屋のプチリフォームでして、実はちょっとお恥ずかしいその理由が何らか皆さんのお役に立てば、という気持ちで書いています。

 

以前に末っ子とIKEAの家具を一緒に組んだ話を書きましたが、私は家具を組む手伝いを依頼されていて、それをどう置くかはあまり把握していませんでした。置き家具だからどうにでもなる、くらいの感覚で。

 

そうしたら、組んでから問題が発覚したようです。本棚が予定の場所である造付ベッドの下にうまく入らない。そしてもうひとつ、クロゼットの扉がベッドへ上がるハシゴに当って、うまく開かない。

 

今日はその問題解決に、大工さんの手を煩わせることになってしまったというわけなのです。      以下、連続写真でご紹介しましょう。

これが二人分の造付ベッド。下に本棚を入れたいので、まずは間に仕切り壁を入れます。

 

わかりますでしょうか?本棚は、直立した寸法ならこの下に入るのですが、そこまでもっていくために一旦「斜め」にしないといけない。その対角線の寸法だと頭がつっかえてしまうんです。

 

なので、ベッドのスノコ状の板を一度はずして、本棚を入れ、再度板をはめるという面倒なことに。大工さんすいません。

 

ようやく本棚を直立させることが出来ました。

 

次に、ハシゴの取付位置をベッドの頭側から足側に変更するため、手摺を切ってハシゴと位置を入れ替えて取り付けました。そして冒頭の写真が完成形。本棚も入り、クロゼットの扉も開くようになりました。

 

この方が、問題を引き起こした張本人。最初に思った通りの位置に家具がようやく置けて、嬉しくてベッドの上で踊っておられます。ほんまにもう…(笑)。

 

今回の家具のこと、彼女ももちろん事前に、置くべきスペースの寸法を縦、横、高さとちゃんと測って、それを把握してからお母さんと一緒にIKEAに買いに行っています。そのことは何も間違っていませんね。

 

でも、それを設置する「やり方」、置いてからの「開き方」と、現状の部屋の状態とがどう干渉してくるのか、そこまでをイメージすることは出来なかったようです。まあ、中学生では仕方がないことでしょう。

 

このように、建築や家具のことを考え、適切にかたちにしていくには、縦横高さの3次元の寸法だけでは足りない。それに加えて「動き」というものを頭のなかに予め想定できなければ、上手くいきません。

 

建築であれば人の動線、そして扉など建具の動き方と人との関係。階段を上がり下りする時の動きと天井との関係など。家具であれば今回のような設置についての動き、置いてからの可動部と周囲との関係性。

 

私たち設計者はそれを想定し、そこまで含めて設計をするのが志事です。それでも、実際全てを想定しきるのはなかなか難しい。ましてやプロではない方々には、こうしたことが苦手な人も多いと思います。

 

今回の出来事も、私が最初の計画から買いものから、全部一緒にしていればおそらく防げたことでしょう。しかしそれを言っても仕方ないし、これはこれで失敗を通じて彼女に何かが伝わったと思えばいいか、と。

 

これを親バカと言うのでしょうか。でもまあ、大工さんの手際を間近で見せてあげられて、彼女も大いに感心していたし、親の志事を少しでも理解してもらう良い機会か、などと都合よく解釈をしている私です。


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