緑のかべ緑のへい

〈打合せへ歩いて向かうところで、面白く工夫された外構工事と出会いました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

昨日、KJWORKSで設計・施工させていただいた「伊丹・森のほいくえん」に打合せに行ってきました。保育スペース拡張の検討についてのご相談で、私がご提案したプランについての打合せでした。

 

保育園の前は駐車ができないので、少し離れたコインパーキングから歩きます。いつもはそそくさと通る道ですが、昨日はちょっと時間があったので、道沿いにある冒頭の写真のようなものに気づいたんです。

 

これ、何でしょう。面白いですね。植物を使ってちょっとした目隠しと塀の代わりの役目を果たしているもののようですが、生け垣とも違う。いわば「塀の壁面緑化」のようなつくりになっている感じ。

 

植えられているのはいわゆる観葉植物の類、ヘデラ、ドラセナ、ポトスなどといったカタカナの名前のものたちだろうと思います。私はあまりくわしくありませんが、かなりの種類が植わっていますね。

 

しかも、上手く植え分けて斜めラインの模様が出来ているのが、また面白い。今まで何度か前を通り過ぎてしまっていたけど、今回初めてじっくり眺めてみて、これは方法として可能性があると思いました。

 

こうした壁面緑化、昨今は建築物自体にも色々採用されてきています。景観を良くする意味、そして植物の蒸散作用によって建物の外皮が夏に熱くなりすぎないという省エネ面での意味があるようです。

 

でも私は、建築そのものに壁面緑化を導入することにはかなり懐疑的です。植物は生きものですから、上手く育つか枯れるかはわからない。緑化の意味で壁面を覆った植物を、ちゃんと維持管理できるのか。

 

また、植物には根があり、それは見えないところで育ちます。それが緑化の後ろの建築の構造面に、何らかの悪さをしないとも限らないのではないか。そういう危険性をふまえてなお、壁面を緑化すべきか。

 

まあ、そんなことを感じるからなんですが、でも確かに日射遮蔽というECOな面には意味があるとも思う。住宅などでも朝顔やゴーヤなど「緑のカーテン」を簾(すだれ)代わりにして涼を取ったりしますね。

 

この事例は、いわゆる外構工事でつくられたものでしょう、建築とは触れずに設置されています。こういう緑の塀で街並みの景観を向上させつつ、例えば西日などの遮蔽に役立つ、といった方法は「有り」かも。

 

打合せまでの少しの時間、この緑の塀を見ながら「自分だったらこういうものをつくってみたい」という想像力をはたらかせていました。生け垣とも、壁面緑化とも違う垂直面の緑化の使い方、ある気がします。

 

最近は事務所にこもっての作業も多く、ちょっとインドア的な日々ですが、一昨日の京都といい、やはり外に出れば街には優れた事例がたくさんあります。しかし心が「忙殺」されていると、それに気付かない。

 

そうしたものを見過ごさない眼、いつもニュートラルな、フラットな心や目線をもっていることの大切さも、昨日はこの緑の塀に教えられた気がした私でした。


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