ことをたちあげること

〈場づくりする方々の集いで、大きな「場」への軌跡をうかがってきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は朝から、西宮は甲子園のレンタルスペース「まんまるみかん」での集いに参加。今までも半年に一度くらいのペースで開催されてきた、「場づくり」をする方々の集い「ゆるシンポジウム」です。

 

私も事務所「木の空間」を、人が集う場として何人かの信頼のおける方々に使っていただいています。それは私の志事であるものづくり、木の家の良さを、実際に来られた方々に五感でお伝えしたいから。

 

そしてこの「ゆるシンポ」に集う方々もまた、それぞれの少しずつ違った職種、違った方法で「場づくり」を模索しておられる。その少し違った視点や考えを見聞きするのが面白いので、ずっと参加しています。

 

何より、主催者であり会場である「まんまるみかん」、この年間7000人が利用するという、単なるレンタルスペースを超えた感のある独特の「場」。その魅力の一端を自らの参考に、と考えて来られた方も多い筈。

 

そして今日は、そのまんまるみかんの5年間の活動をぎゅっとまとめて、マネージャー橘さんがお話くださるという。いつもの車座の座談会形式ではなく、スライドを見ながらお話を聞く、という講義形式でした。

 

私も今まで何度かこの「ゆるシンポ」や「おひろめ会」を通じて、まんまるみかんの活動やその移り変わりのお話を聴いてきましたが、正直なところその全貌が見えにくいという感覚はずっとあったんです。

 

しかし今日のお話は、レンタルスペースという業態を思い立ったところ、そのきっかけから当初の想い、そして初期の失敗を経て、橘さんが何を考え何をしてきたかが順序よく整理して語られました。

 

それは、今までの少しもどかしいような感覚から、まさにパズルの完成のごとくすっきりと腑に落ち、全体が俯瞰できる、そんな感覚。私以外にも「これが聞きたかったのよ」と思った方も多かったのでは。

 

昨今はレンタルスペースが大流行りですが、当時そうした事例もほとんどない中、そうした志事を立ち上げる。しかも経営のご経験が全くない中での場所づくりですから、それは大変だったことでしょう。

 

レンタルスペースは主に講座や教室での使用が多いですから、そこには「貸し手(場所運営者)」、「借り手(講師)」、「生徒(講師のお客)」の三者が居る。その全員に「三方良し」となる運営とはなにか。

 

橘さんが今日語られたのは、三者の間にある各々の「関係」という矢印、それを太く強くするための手立てについて。それは相互の繋がりの強化であり、貸し手が注力し続けるべきはそこではないかという主張。

 

この話を私的な表現で言うなら、まんまるみかんはレンタルスペース事業を立ち上げていきながら、三者の相互関係を見据え、人と人との間に起こる「こと」も一緒に立ち上げていき、それが現状に結実した。

 

ちなみに私は、「ゆるシンポ」で聴いたことをここに書きつつ自分の頭を整理する、ということを繰り返しています。その中で今理解していることはこう、「場」とは場所ではなく、その力の及ぶ範囲であると。

 

そして、場所を「場」に育てるのは「こと」だと感じました。事柄というソフトであり、出来事である。あるいは「言」もあるかもしれません。場所はひとつでも、「場」は「こと」の連鎖で大きく育っていく。

 

今日は何やらよくわからん文章で申し訳ありません。しかし、「もの」づくりが志事の私にとって「こと」にまつわる今日のお話はとても意味があったし、きっとご参加の皆さんも同様だったことでしょう。

 

場所から場へ、場からコミュニティへ。まんまるみかんというごく普通の一軒家から放たれる「こと」の磁場には、時々触れたい心地よい刺激があって、それを「魅力」というのだと思う次第です。


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