木と茶話(さわ)の席

〈木の家が茶室になるとお誘いを頂戴し、美味しく体感してきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は木の家の住まい手さんからお誘いをいただき、箕面にあるお宅へと久しぶりにお邪魔してきました。お誘いというのは「ゆるりとお茶会」と題された会で、木の家が茶室になるという楽しい催し。

 

今日のお茶席の亭主は茶人・爲 公史さんで、どんな場所でも茶室に仕立てるという御仁。私はそのお宅の空間はよくわかっているので、そこがどのようにお茶席に変貌しているのか、心ワクワクでお伺いしました。

 

玄関入って2階のリビングへあがると、大きな窓のある南の面にタペストリーのような大きな絵で窓を隠した、ほどよく囲われた感じの空間が現出していたんです。絵はこんな感じ、布袋さんと子どもたちかな。

 

そこで、爲(ため)さんによるお茶席が始まりましたが、これがいわゆるお硬い作法の場では全くなくて、非常に寛いだ雰囲気のなか、爲さんの楽しいお話を聞き、そして会話を楽しむ和やかな席だったんです。

 

参加者の自己紹介を聞いてそこから色々と発展していく爲さんのお話はとても面白く、笑いの絶えない時間になりました。そしてそのお話が、よく聞いていると非常に含蓄深いものだと気づく、という感じ。

 

その話題は多岐に渡って、お茶の話はもちろん、他にも例えば貨幣論、経済論、コミュニケーション論、教育論、人生論など、など。爲さんは世の全てを「お茶」を通して理解していると言っておられましたね。

 

そして会話を楽しむだけでなく、そのお茶の振る舞いもとても楽しかった。冒頭の写真ではそれらしくお濃茶をたてておられますが、実はこの前に「冷たいお茶」が出ました。そのつくり方が最高だったんです。

こんな風にグラスが出てきたと思ったら、お抹茶と氷を使って、

これです。シェーカーでお茶をたてる、何と破天荒かつ楽しいおもてなしでしょうか。

 

その冷たいお薄とお菓子。お抹茶と氷と水だけなのに何ともクリーミー、私も初めて飲んだ味。晴れて暑いくらいでしたから余計に美味しい。そして全員にこの冷茶を振る舞いつつ、爲さんの話術は冴え渡ります。

 

今日の爲さんのお話に共通すると私が感じたのは「権力による制度という名の詐欺を疑うべし」というようなこと。自分の中に元から備わっている筈のいわゆる「真・善・美」を見失わないで、ということ。

 

そして一人ひとりの素晴らしさは、こうした小さな集まりの中での本音の対話、「ミニ・コミュニケーション」を通じて人々の佳きつながりになっていく。マス・コミュニケーションからは生まれない、と。

 

なかなか「深イイ」話をお聞きしつつ、私は思いました。あ、ここにも「場づくり」する方がいた、と。人を和ませ、美味しいお茶を共に愉しみ対話する中から、伝達力のある「場」が生じていると感じます。

 

ともかく色んな意味で刺激的な、お茶とお話の席でした。「席」というのも一期一会を愛おしむというその時だけの「場」なのだと感じたし、一座建立という言葉の意味が、少し肌でわかった気にもなれました。


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