世代ってなんだ

〈年齢によって色んな言われ方をする、その用法にときどき歪みを感じることがあります。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。今日は年齢・世代といったものとその呼び名について書いてみようと思います。

 

昨日のこと、最近の山口家にはめずらしく、夜に家族5人が揃って外食に出かけました。行き先は子どもたちのリクエストにより「ワンカルビ」という焼肉店。食べ盛りの子たちは肉に飢えているようです(笑)。

 

2時間食べ放題のコースで、私などはもう肉はたくさん食べられないのですが、ともかく全員そのコースを。そうしたら、50歳になった私だけが、「ミドル(50歳代)」ということで少し料金が安くなっている。

 

よく見ると、60歳代は「シニア」、70歳代は「シルバー」ということでさらに料金が下がる設定でした。確かに年齢を増すほど食べる量は減りますもんね。来店者にアピールするなかなかよい策だと思った次第。

 

そうか、自分はもうミドルエイジと呼ばれる年齢なんだ。カタカナで書くと聞こえは良いですが、要するに中年ですね。普段そういうことを全く意識しませんので、具体的に値段で区分けされたのが逆に面白い。

 

そこで、頭に浮かんだものがあります。それは通勤で利用しているJRによる「おとなび」という会員制サービスのこと。これも、入会資格は50歳からなので、私はもう資格があり、奥さんはもう少しです。

 

このサービスのポスターを見ると、女優の伊藤蘭さんがそのイメージキャラクターのようですね。CMにも登場されていて、私もちらっと見たことがあります。確か「大人っていいね」と言う決め台詞でした。

 

実は私は40年来のファンでして、駅で彼女の姿が見られるのは嬉しいですが、でも私より一廻り上の彼女は、今62歳です。「大人っていいね」の言葉や、「おとなび」というサービス名には違和感があるなあ。

 

子育てを終えた世代の旅を応援するというJRの意図はよくわかるのですが、そのキーワードが「おとな」というのは、昨今巷に多く氾濫する「大人の◯◯案内」といった書物と同様、すんなり納得はでき難い。

 

でも逆に、50代でようやく大人ということは、それほどまでに皆が「子ども」であるということかもしれない。通勤電車でスマホのゲームをピコピコやっているスーツ姿の方々を見ると、それはわかる気がします。

 

歳と共に嗜好も変わり、日々想うことも変わる。しかしそれは断続的でなくリニアなもの、気づくとそう変わっていた、という体のもののはず。世代とは本来、歴然と区分けはしにくいものなのでしょうね。

 

しかしながら、やはり加齢による体力変化や摂取量の変化はある。それを考慮しサービスに反映しているワン・ダイニングという企業の姿勢は、その呼び方は別にして、私には素直でまともだと感じられます。

 

逆に、一方で18歳にも投票権をもたせる国なのに、でも一方で、「大人」という言葉を「成熟」の意味で中高年への呼び名に使っている。それはいただけません、何だか「媚」に似たいやらしいものを見るようで。

 

そこで今日の写真。坂本龍一さんですね。65歳になる氏の活躍ぶりも40年近く、YMOの頃から見てきていますが、最新作「async」でもすごい進化があります。野心的、挑戦的でありながら根源に帰るような。

 

坂本龍一さん、伊藤蘭さんも、お会いしたことはありませんが、いくつになっても私にとって憧れの先輩です。なんというか、その位置関係に変化はない。この世に生まれて生きている自分から見た関係には。

 

人間の「世代」なんて「先輩・仲間・後輩」ということだけでいいやん、そう想うんです。その順序こそが秩序であって、生まれて死ぬまでの間のどこかを切り取って名付けることに、本質的な意味はない、と。

 

世代の呼び名を、それもいびつに歪んだ用法でそれらを乱発するのは、それをまた変に誤解する御仁がたくさん居るからやめにしてほしい。以上、焼肉が少し安くなるミドルに達した私からのお願いでした。


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