仕切らない元型

〈開放的な気持ちいい空間の保育園を、HP用に撮影させていただきました。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

最近すっかり「木の保育園」づいている私ですが、今日は計画中、進行中のものではなくて、以前にKJWORKSで設計・施工させていただいた「伊丹・森のほいくえん」の写真撮影に同行しておりました。

 

実はKJWORKSのHPを刷新する計画があり、そこに掲載する「施工事例」の写真を撮ってまわっているのでした。木の家だけでなく、このような施設の事例についてももっと紹介しようという目論見です。

 

住宅と違い、やはり施設の撮影には注意が必要です。園児たちが走り回っているほうが写真としては良いと思いますが、昨今やはりそうはいきませんので、ご無理をお願いして日曜に入らせていただきました。

 

この保育園はビルの1階にあります。私もメンテなどで時々来ているのですが、そのたびに内部のレイアウトなどどこかが変わっています。ゆるい間仕切りとして使われる背の低い棚の配置といったところが。

 

計画の最初に「基本的にワンルームの広い空間でいい」とお聞きしてスタートした空間づくりでしたが、それはこういうことだったんだなあと、その様子を見て思います。空間の広さ、高さが気持ちいいんですね。

 

0歳児のスペースと調理室以外は間仕切りのない空間。トイレもいくつかブースがありますが、小さい子用は部屋の一角にコーナーとしてあり、床材が木でなくて拭き取れるリノリウムになっているのみ。

 

調理室は全体の真ん中にあって大きな窓があり、子どもたちがどこにいても調理師さんがご飯をつくる様子が見えるようになっています。視覚的にはほとんどの場所が見渡せる、そんなワンルーム感覚の空間。

 

公立の「こども園」の建物というのも、私は奥さんが保育士でその職員であるという関係で、少しは知っています。でも、基本的にはもっと区切られていますね。もちろん、規模が違うというのが大きいですが。

 

園庭もなく、間仕切りもない。小規模なこうした保育園だから出来る自然とつながる屋外活動メインのプログラムや、内部の使い方の融通無碍な魅力など、様々な可能性をこの空間づくりから学べたと思います。

 

いま、待機児童問題解消に向けて保育園が増えています。私もまたその動向の中にいるのですが、この「伊丹・森のほいくえん」の空間は、我々の目から鱗を落としてくれた「元型」になったと言えるでしょう。

 

それは木の家づくりで私たちが理想とする空間と相通じる部分があって、当初から理解はしやすかった。でも本当につくってみて、そこに何度も通わせていただいてからの理解は、その意味合いが違います。

 

今日も撮影のお供をしながら、いくつか気づいたこともありました。こうした自分たちの施工実例の使われ方からの学びは、住まいと同様かけがえの無いもの。これを進行中の計画に活かさない手はないですね。


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