建築をあそぶ

〈木の保育園、今まで私がつくったことのない子どもの居場所が出来てきています。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今日は午前中、リフォーム工事が続く「木の保育園」の現場打合せに行ってきました。大工さんの工事も着々と進んで、徐々に仕上がりの雰囲気が見えるようになってきています。

 

前回現場で打合せをした際に、私はこのブログに「出窓の部屋」の内部の写真を載せて、その話を書きました。大人が入るには小さい、子どもたちに合わせたこの「こもって遊ぶ」六角形の小空間のことを。

 

そして今日は外部もだいぶ進んだので、同じ場所の外観写真を撮ってみました。はい、六角形の小部屋は、こんな風に地面から浮かせてつくられています。ただ地面から直接建っているよりずっと軽やかですね。

 

中の床も、部屋の床から「よっこいしょ」と上がる高さにあります。まるで、古代の「高床式倉庫」みたい。そして柱2本で支えられて成立しているこの屋外の場所にも、ちゃんと意味があるんですよ。

 

こういう「上に部屋がある屋外」を建築用語でピロティと呼んだりしますが、こんな小さなピロティはなかなかないでしょう。もちろん私も初めてで、こんな風になるんやなあ、なんて自分で面白がっている次第。

 

この小さい六角形のピロティの天井は、地面から1.5mもない高さ。ここも室内と同様、子どものサイズです。そしてただ下を通れるだけでなく、ここでは子どもたちがするある遊びのイメージがあります。

 

その遊びとは「お店ごっこ」あるいは「屋台ごっこ」。この2本の柱の間に板を渡せば、そこが屋台のカウンターになるわけですね。そしてお店の人とお客さんとに分かれ、建物の下にもぐって遊ぶ子どもたち。

 

とても楽しげな光景ですよね。これは元々お客さまからいただいたお話で、そのイメージを膨らませて形にしたものですが、建築そのものが遊具のようになるというのはとても素敵なアイデアだと思います。

 

前回も書いたかもしれませんが、私はこの六角形の「出窓の部屋」を通じて、小さい空間であるからこそ出来ることを学んでいる気がします。今までの木の家で主に「広がり」を追い求めていたのとは逆に。

 

特に屋外における「小さな場所」を建築の一部としてつくるということは、今までそれと意識してやったことのない初めての体験でした。それは住まいでないからこそ、かえって意識できる「遊び」の場。

 

このように「木の保育園」をつくることは、様々な刺激を私にもたらしてくれています。如何に自分が空間創造ということにおいて狭い殻に凝り固まっていたか、それを教えてくれているかのように。

 

建築で遊ぶこともできる、そしてそのための建築を、遊ぶように自由に発想することもできる。六角形の出窓の部屋は、大袈裟かもしれませんが、己を解放するかのような意義ある空間に仕上がりつつあります。


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