やれるメンテナンス

〈自分で出来る家のメンテ、やれるうちにやっておかないと、ですね。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

昨日は本のことを書きましたが、以前から予定していた親族の法事があって、それ以外は家で志事していました。そして、ひと区切りついたところで、これも奥さんから依頼されていた家のメンテ作業を。

 

冒頭の写真でおわかりいただけるでしょうか。それは、網戸の張替えです。我が家で一番大きいリビングの掃出し窓、その網戸がこの冬の間に破れてしまっていて。網戸の季節の前に張っておくべし、と。

 

網戸用のネットと施工するためのローラーは奥さんがコーナンで買ってきてくれていました。でも、幅1.2m、高さ2mの大きな網戸ということもあって、張るのはお父さんお願い、というわけですね。

 

我が家のサッシはカナダ製のローウェンという木製サッシ。でも、網戸の網の取り付け方法は国産のものと変わりません。アルミ製の枠につけられた溝に、ゴムを使って網を押し込む、という方法です。

 

思えば、この家を建てて12年、網戸を張り替えるのは初めてです。でもまあ、理屈をわかっているので特に問題はありません。その掃出し窓のすぐ外にある木製バルコニーデッキで作業をはじめました。

 

まず、網を固定しているゴムを引き抜いて古い網をはずし、新しい網を広げてクリップで留めておく。そして順にゴムをはめ込んでいって網を固定したら、最後に余分な網をカットして出来上がりです。

 

こう書くと非常に簡単なようですが、網戸を上手くピンと張った状態で留めていくのは、そうそう簡単でもないですね。たるみ具合、張り具合を見ながら、注意して少しずつゴム固定を進めていきました。

 

網がたるんでいても、破れていなければ網戸の役目は果たしますが、やはりちょっと見た目が悪い。といって、張りすぎるとこれまた良くない。網の張力で四方の枠が歪んでしまったりもしますから。

 

実は私も、枠が引っ張られてしまって一度やり直しました。ピンピンに張りすぎもダメなんだとわかって、でもその加減がなかなか難しかったりします。なんとか具合を見ながらやり終えることが出来ました。

 

自分で自宅の網戸をやり終えてみて、そう言えばお客さまから網戸の張替えを頼まれたこともないな、と改めて思ったんです。ということは、おそらく皆さんご自分でやっておられるのでしょうね。

 

こういう、暮らしの中で住まい手さんが自分でやれるメンテナンスというのは、実はあるようであまりないものです。網戸なら出来るけど、サッシの調子が悪くなってしまったら、もう自分では直せない。

 

室内の建具の不具合もなかなか素人には難しいし、設備機器などはさらに中身がわからないですから、手が出せない。昔の家はもっと自分でメンテ出来る部分が多かっただろうにと、そんなことを思いました。

 

それだけ建築というものが「既製品」を寄せ集めてつくられるようになったということでもあるでしょうし、その既製品それぞれの中身が複雑になってブラックボックス化しているということもあるでしょう。

 

それは、今やもう不可逆的な流れになってしまっているのかもしれません。しかしせめて網戸のような自分でやれるものは、人任せにせずやっておかないと、それを子どもに教えることすら出来ませんよね。

 

一人せっせと網戸を張りつつ、「仕組みのわかる単純な家」というのがもはや幻想になっている、そんな現代の事実をあらためて考える時間にもなりました。


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