置き場は3次元

〈家と一緒に造り付けられる収納は、とても多様な可能性をもっています。〉

 

ご愛読、ありがとうございます。木の家づくり・暮らしのプロデューサー、山口です。

 

今週はじめ、新しい木の家の新築計画について、私からご提案させていただく時間がありました。お客さまに「間取りのイメージ」という手描きの間取り図をお渡しし、そのご説明をおこなっていたんです。

 

その絵は残念ながらお見せできませんが、その間取りの中で私が諸条件をふまえて色々と考え、お客さまにご提案したことがあります。それは収納のあり方で、「納戸ではなく壁面収納を多用する」というもの。

 

その木の家はほとんど平屋というくらい、1階に部屋が多くなるご要望だったんです。そうすると、土地の外壁後退などの法的条件から考えて、必要以外の部屋を「収納部屋」として別にとる余裕がない感じ。

 

なので、納戸という別の部屋をつくるのではなく、部屋や廊下の一面を収納にしてしまおう、と。そうすることで収納量を確保しながらスペースの無駄をなくす、という狙いが間取りに盛り込まれていました。

 

場所によっては、スペースとスペースとの境目が全て収納になっているという設えにもしてみています。私の事務所「木の空間」にも少しありますが、両面収納というものですね。部屋を収納で仕切る、という。

 

その部分の収納の奥行は60センチで、一部はその奥行を全部つかって衣服が入るようにし、場所によってはそれを30センチずつ両面から使って本棚にしたり、キッチンのパントリーにしたり、という想定です。

 

このように、収納を造り付ける時、その必要な奥行を把握してそれをうまく組み合わせるというのは、スペースの高効率な活用にとても効果があります。奥行の合わない収納ほど使いにくいものはありませんね。

 

ここで冒頭の写真をご覧ください。この家は先日お引渡しをしたE-BOXというタイプのコンパクトな木の家です。階段の向かい側に、床から腰までの高さで棚がつくられていますね。そして上は壁になっている。

 

この棚は、お子さんたちのランドセル置場としてつくられました。そしてその上の白い壁の部分は、裏である向こう側から棚になっています。左に少し見える通り、向こう側はキッチンの収納スペースです。

 

収納というのは、先のとおり平面的に組み合わせることも出来ますし、このように高さ方向で互い違いというような組合せ方も出来る。その両方を駆使して考えるならば、かなりのバリエーションが生まれますね。

 

片側壁面収納と、こうした間仕切りを兼ねる両面収納をうまく使えば、納戸や収納部屋を増やさなくても収納量は確保できますよ。手描きの間取りをご説明しながら、そういうお話をお客さまにしていました。

 

でも、ここらが一番、空間づくりの素人であるお客さまにはイメージがしにくい部分であることも確か。3次元立体としてそうした「組合せられた収納」をうまくお伝えすることは、私たちの大事なお役目です。

 

間取りのご提案を経て、今後少しずつ細かい設計へと進むことになるでしょう。今日の写真やその他の事例写真なども交えながら、注文住宅ならではの「造付収納」の妙味をお伝えしていくべし、と考えています。

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