風に吹かれて

写真

 

ご愛読、ありがとうございます。

 

今日はちょっと、お休みをいただいて、こんな気持のいいところへ行ってきました。写真がいまひとつですが、ここは奈良の慈光院です。

 

この、何とも言えない「抜けた」感じが伝わりますでしょうか。床の間、書院のある座敷に座って撮った写真です。少し高台にあるこの建物からは、ご覧のように遠方の山々が美しく見渡せるのです。

 

外部に面した建具は全て取り払われて、柱だけが残っています。そして、鴨居は非常に低く、5尺7寸くらいしかありません。あえて高さを抑えたこの設えが、横長の画面として切り取られた風景を、座敷に座っている人間に最も気持ちよく見せてくれているように思います。

 

また、座敷の廻りにはとても広い幅で縁側がまわっています。この写真で、その縁側の板に空の色が写り込んでいるのがわかりますね。これは、光をバウンドさせて、暗い座敷の中へ少しでも自然光を導き入れるため、なのでしょう。

 

また、建物周囲の植え込みは、ちょうど周囲にある池などの近景を隠してしまう高さになっているようです。要らぬものは見せない、遠くの山々へと目線を運ばせる工夫ですね。

 

今日のような夏の日でも、この座敷には何とも言えない涼しい風が吹き抜けています。深い軒で陰になりながら、適度に自然光は入っており、その開放感は、素晴らしい風の通り道にもなっているんです。

 

この建物をつくられた片桐石州公は、茶人としても独特の好みをもっておられたようで、この座敷にも、二つの茶室が付設されています。しかし、この建物の「景色と風を楽しむ」ことへの徹底した配慮には、いや、まさに脱帽ですね。

 

今日は平日で、朝一番でしたから来訪者もほとんどありません。しばしこの座敷で、風に吹かれて、なんとも贅沢な時間を過ごすことができました。私にとってこういう時間が、最高の癒しであり、リフレッシュできるひととき、なんですよ。


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